会場に戻ると
さっきよりめちゃくちゃ盛り上がってた。
サイバくんが好きなバンドの演奏が終わると、私が見たこともない盛り上がりだった。
あれ?
サイバくんってもしかして!
私、サイバくんはギターよりベースの方が印象強いって思ってたんだよね!
そっから、いっぱい色んなバンドの演奏を聞いた。
そして、そろそろ帰る時間にー
ちょっと早い目に私たちは電車に乗った。
まだ混んでなかったから、椅子に座れた。
ふわぁ…
なんかはしゃぎすぎたせいか疲れた…
眠たくなってきた…
ごめん、サイバくん…
寝ちゃうかも…
ここからサイバーマンside
あっ…あなた寝た。
ふっ…
ほんまかわいいやつやなぁ…
…
まさかsyoukiがあいつやったとは…
絶対あなたには関わらせへん。
でも、あなた
あのバンド好きやし…
またあいつにあんなことされたら…
おれが絶対あなたを守んねん。
ピロン
おれのスマホ…ちゃうわ
あなたのスマホか。
あなたはスマホを表に向けたまま寝ていたから、画面が見えた。
かめむしくん…?
かめからやん。
うわ。こいつ俺のことめっちゃ聞いとる笑
かめもあなたのこと好きやからな。
ま、負けへんけど。
今あなたおれの隣おるし♪
夢ん中かな…笑
おれはあなたの方を見た。
寝顔かわいいすぎやろ!
あー。やばい。
あなたのこと抱きしめたい…
ハグは流石にあかんから…(してもいいけど、あなた怒るしな。)
ポンポンッ
おれはあなたの頭を優しく撫でた。
髪の毛柔らかっ!
なんか癒しやわぁ…
てか…
さっきからほんまかわいすぎやろ。
この言葉
起きてる時に言えたらいいのに…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。