第37話

まさかの…
251
2018/07/20 09:13
あっという間に撮影最終日。


今日はラストスパートの盛り上がる
シーンだ。
syouki
今日で終わるね。
あなたいままでありがとね!
あなた

いえ!こちらこそ!お疲れ様でした


もう終わっちゃうのか。

楽しかったなぁ。


台本予定ではそろそろ終わる頃だ。

けれど、監督さんたちは
打ち合わせをしてる。
監督
ごめーん2人とも!
監督
ちょっとシーンの変更ね!
監督
ここでsyoukiくんが
あなたちゃんと手繋いでー
syouki
はい
監督
キス…をお願いしたんだけどー
あなた

きっ!?キス!?

びっくりしちゃって思わず言ってしまった。
syouki
…はい
分かりました


え、え。

syoukiさん。いいの?!


ちょ、ちょっと待って。
監督
あなたちゃんって
彼氏とかいるのー?
あなた

いや!いないですよ!

監督
あー、なら大丈夫か!
syoukiくんがリードしてくれると思うしね!
あなた

えぇ!?

syouki
あなた大丈夫だよ!心配することないよ!
あなた

え、えと…そーゆー問題じゃなくー

監督
はーい、そろそろいきまーす
まって!ほんとに私
syoukiさんとキスしちゃうの!?


初めてなのに!!
監督
さーんにーいーち
はい!


私が止めようとしたが
もうすでに遅かった。


syoukiさんは私の手を取って繋ぐ。
そして、肩を掴まれ、顔を近づけられる。



う、嘘でしょ…




私、ほんとにこのままー。
あなた

ごめんなさいっ!

私はsyoukiさんの手を振りほどいた。
監督
あら。どしたの
あなたちゃん。
あなた

ごめんなさいっ
このシーン私撮れそうにないです…

syouki
監督
そ、そっか!
ごめんね!女の子だったら気にするかぁ笑
このシーンは別の人にしてもらおうか!
あなた

すみません…


キス…なんて無理だよ。


私は、ほんとに好きな人としたい。





一旦休憩が入った。



また、もやもやしてきた。




かめむしくん。昨日も
会いに来てくれてありがとう。
女優みたいって言ってくれて嬉しかったなぁ。

すき。





サイバくん。
会えなかったけど、今日会えるって言ってくれた。
早く会いたいな。

すき。
ほんとに好きな人としたいって言ってるけど





私、好きな人って聞かれたら
なんて答えるんだろ…
syouki
あなた
あなた

syoukiさんっ…すみません…

syouki
あなたはさ。
ぼくのことすきなんだよね?
あなた

え、は、はいっ


??


syoukiさんは好きだけど…
syouki
じゃあなんでキスは断ったの?
あなた

えっ…と、そ、それはー



私は…ほんとに好きな人としたいから…
syouki
…んでなんだよ…
あなた

えっ?

syoukiさんは怖い顔で
私を睨みつけた。


ガッ

syoukiさんは私の首を締めた。
あなた

し、syoukiさんっ…!?

syouki
なんでだよ…なんで、おれは
毎回こうなんだよ…
く、苦しいっ…
あなた

や、やめてー

syouki
ゆうか…?さいばか…?
それとも…
な、なにを言ってるの?
あなた

っっ…syoukiさんっ…なんで
こんな事っ…

syouki
いつもこうなんだよおれは…
syouki
おれをほんとに愛してる人は
誰一人いないんだ…
syouki
あなた…お前もそうだろ??
あなた

っっ…私はっ…


どんどん締め付ける力が強くなっていく。


私、このまま死にたくないよ!
何故か監督さんたちは遠くの場所で
打ち合わせをしている。


この間を狙って…??
あなた

はっ離してっ!!

syouki
無駄だよ。あなた。誰も助けてくれないよ。
大人しくしておく方ががいいよ

…助けて…!



かめむしくんっ…!!




サイバくんっ…!!
あなた

私が悪いからっ…もう
離してっー

syouki
ははっ!誰も助けてくれないのに
何言ってるんだ?あなた。


まさかっ…

syoukiさんがこんな人だったなんて。




私…死んじゃうの?



syoukiさんに殺さ…れちゃうの…






誰かー。




助けてっ…!!!








あなたっ!!



誰かの声が聞こえた。

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