それからというもの
私の頭の中は昨日のことでいっぱいだった。
ななかと登校中―
あ!!!
そう言えば…サイバくんチケットって用意してるんだよね??
てっきり忘れてた…
はっ!?サイバくんが彼氏!?
んなわけ!!!!
そんなのある訳ないし!
あんなのただの女たらしだし!
絶対そーじゃん!うん!
そーだよ!
キーンコーンカーンコーン
学校のベルが遠くで聞こえる。
私たちは急いで学校へ向かった。
学校はなんとか間に合い、
反省文も書かずに済んだ。
フェス…楽しみだなぁ…
やけど、サイバくんと…
なんか複雑。
またあんなことされたら…
っ…/////
あーもう!私バカだ。
かめむしくんに会いに来たのに
さっきから
なんでサイバくんのことなんか…。
小声でななかが呼んできた。
ええっ!
あーっもう!
調子狂う…
なんなんこれ…
授業が終わるとすぐにななかがやってきた。
あっ…
そっか。私受験生だった。
金曜日にもらったやつだ。
…高校…か。
実は私のお父さんは東京に住んでて、
地元の高校はダメだって親が反対してて。
都会の私学がいいだろうと言っている。
ななかはしょんぼりした顔で言った。
ななかは本当にいい親友だ。
私も東京行っても
頑張らないとなぁ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。