あっという間に土日が来てしまった。
複雑な気持ちで迎えた朝。
スマホを見るとかめむしくんから
LINEが来てた。
ここからLINE
可愛いLINEだ。
また🐢マークつけてるし笑
よし。
久しぶりのフェスだし!
思いっきり楽しんでやろ!
サイバくんとだけどね。
ピロン
またLINEが来た。
かめむしくんかな?
見るとサイバくんからだった。
へっ!?
私、サイバくんとLINE交換してないんだけど!!!?!?
こ、こわっ…
恐る恐るLINEを見てみると…
なんだ。かめむしくんからもらったのか。
サイバくんは私の住んでるとこなんか知らないからな…
…なんや。
全部かめむしくんから聞いてるやん笑
てか、サイバくんめっちゃ顔文字使うな。
…ぶっ。
また顔文字…笑
なんかサイバくんギャップがすごいな笑
よし!バンドTとラバーバンド付けなきゃ!
そして9時。
駅に着くと、サイバくんらしき人は
いない。
周りを見渡すけど、やっぱりいない。
びっくりしたと思ったら
後ろにサイバくんがいた。
それにしても、サイバくん
全然前あった時と雰囲気違う。
サングラスかけてるし、めっちゃおしゃれやし…
それより
なんか…めっちゃかっこいい…。
気づくと私は
サイバくんの顔をずっと見てた。
あーっ!もう!私のバカっ!!!
なんでサイバくんなんかずっと見てんの!!?
変なやつなのに!!!
会場はここから1時間ぐらいかかるらしい。
時間はちょっとギリギリだったけど
なんとか電車にのれた。
私はいつも電車に乗る時は
あのバンドの曲を聞く。
はぁーー!
この曲が生で聞けるのか!!!
考えたらほんまにやばすぎだよね!
一方、隣で座っているサイバくんは
イヤホンをして寝ていた。
…ふふっ
寝顔かわいい。
なんか…見ちゃうんだよね。
サイバくんは
かめむしくんよりも
バンドのこと
よく知ってると思うし、詳しい話がもっとできそう。
別に嫌じゃないかも。
起きたサイバくんは私の方へ近づいてきた。
サイバくんは、私の付けてたイヤホンを急にとって
ドキッ
取った私のイヤホンをサイバくんは自分の耳に付けた。
サイバくんは外してた自分のイヤホンを
私に付けた。
やっぱり、気が合うな。
変なことはするけど 嫌じゃない。
その後、サイバくんと話していたら
あっという間に会場に着いた。
サイバくんは伸びをして言った。
周りを見渡すと色々なバンドのTシャツを着てる人が
いっぱい電車から降りてくる。
サイバくんは、私の手をとった。
ま、また急にこーゆーことするーー!!/////
なんなの!?
私はサイバくんの大きな手を繋いで
会場へ向かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。