明莉side
朝起きると外は明るく、太陽が出ていた
そう感じたいところだが
めちゃめちゃ苦しい
この状況はまさに…
るぅとくんが抱きついてる…!しかも力強すぎ…!!
声をかけても全然起きない
どうしよう……!!
何回も焦らしてきてなんなの…もう
絶対反応見て楽しんでるよね?ね?
…まぁ、そんな所も好きだけど
るぅとくんはニコッと笑って部屋を出る
私は少し文化祭の話を聞いて心細くなった
海外から帰ってきたら、るぅくんはどうなってるのかな
「明莉ー!早く降りて来てー!」そんな声に「今行くーーっ!」と返事をする
あっ…そっか
るぅくんはこれで最後なんだ
私が留学するのは4月、卒業するのは3月だから…
…会えないんだ
すると、自然に涙が出てくる
そう…そうだよ
なんでるぅくんがいなきゃ行けないんだろう
私だって1人で出来るもん
少し頼りすぎてたかな
そんな他愛もない話をして
時間を潰す。
学校行かないの?と聞いたら
昨日明莉に帰っちゃダメって言ったから帰れなかったの!!
ってぶちギレられた。
私そんなこと言った記憶ないのに(・ε・` )
クスッと笑って笑みを浮かべる
私は小学生の頃から卓球やってて、試合にも沢山でてきた
なのにその試合を親は見に来たことがない
誰かに見てもらうってどんな感じなんだろう
少し緊張する…
朝ごはんを食べ、各仕事に取り掛かっていると
集中して時間が短く感じる
その証拠にもうお昼
絶対なんかあった
甘えて欲しい…かぁ
るぅくんもしょぼんって顔しながら編集してるし…
お世話になったからちょっとくらいいっか
そしてるぅくんが飛びついてくる
まったく、可愛いところもあるもんだ
相手も遠慮なく髪をわしゃわしゃして、なんなんだww
…まぁ、今日くらいは我慢するけどさ?
ってか、嫌じゃないし?
次は何してくるのやらと思った瞬間
膝に頭を乗せてくる
これはさすがにやりすぎじゃないか…?
すぐねちゃうるぅくん
多分疲れてたのだろう
そりゃあ、朝からずっと仕事してたら疲れるよね
「お疲れ様です」と、るぅくんがやってくれるように頭を撫でる
私のこと忘れちゃっても、るぅくんならすぐ好きな人できるよね
それでいい。るぅくんが幸せになってくれれば多分満足だろう
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。