《次の日 学校》
あのことがあってから、学校でも気まずくなってしまった
私に構ってたら先輩との恋が実らない…じゃん
でも、付き合ったら付き合ったで少し…モヤモヤする
《廊下》
今一瞬、誰かが横を通った気がして、振り返ると
るぅくん、今頃何やってるのかなぁ……
先輩と仲良くしてるかな
……今日の部活の時に聞いてみるか
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《部活》
私は今、卓球部に入っている
飾先輩も一緒。
仲良くしてもらってて、いつもペアを組んでいる。
そっか、るぅくんアタックしてるんだ
そりゃあ好きな子と一緒にいたいし、好きな子に振り向いて欲しいもんね
別にいいはずなのに。
るぅくんが成功してるんだからいいじゃん
なんで?なんでこんなにモヤモヤするの?
るぅくんが幸せで嬉しいはずなのに、素直に喜べない…
でもバカにしてこないかもしれないし、大丈夫かな…
嬉しいような、気まずいような。
でも、心配してくれてたんだ……。
《帰り》
ぼっちでいつも帰る。
時間は…7時くらいかな
いつも通りぼっちかと思っていたら
まーったバカにしてくる
もう嫌……
高3なのに妹感覚!?はぁ……
これで良かったんだよ。
そしたらバカにされることは無いし、
飾先輩にも集中出来る
それでいいじゃん
後ろを見ると
静かな通学路が広がっていた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!