外されてしまい1週間。
あれから武尊に電話をしても通じない。
家に行くことを避けていた。
広行に
って止められていて・・・・
とかなんとか言うから・・・・。
武尊に話を聞いてもらいたい。
あの約束は・・・たぶん果たせないから。
でも私は怪我してるの隠していたから途中からメンバー外されたし・・・。
そんな日々が続いていた。
一方・・・・
なぜかあれから2人の喧嘩が少なくなったような気はするけど。
顔を合わせると何かを言おうとして・・・2人は話すことも無く通り過ぎる。
一体何があったんだろ?
と、兄を観察していて
と、なぜか年下コンビは付き合っているのかと思いきやそうではなかったみたいで?
興味なしかよ
それでも2人はなんやかんや仲良くやってるみたいだ。
そして・・・・
意を決して呼び鈴を鳴らした。
ピンポーン
だが、そこに居たのは広行だ。
来るなんて聞いてない。って言うか来るなって言ったのに・・・・
あいつは俺を武尊と信じ込んでいる。
声、そんなに似てるのかな・・・・
いつもと違う返しに・・・
と、部屋に入ると、武尊がいない。
だけど部屋に入れたのはいいけどあったら俺とバレちまう。
そこで俺は・・・
部屋に入り、ドア越しで話した。
あいつと武尊がどんな感じで話していたのか俺にはさっぱり分からない。
2人だけの時間があったんだと思うとモヤモヤしてきたが、いまはそんなことを考えている余裕はなかった。
彼女に俺を武尊だと信じ込ませてさしまったから。
そこまで言うと彼女の声は泣き声に変わってきた。
知ってるよ。怪我を隠してでも勝ちたかったの。
武尊のためだろ?
ちがうよ。武尊が帰ったのは・・・・あいつが途中で倒れたから・・・・
武尊は、美代の試合を最後まで見届けようとしていた。
だけど・・・
その事実を彼女に今話せないでいる自分がもどかしい。
だけど、今度会う時は・・・
それっぽい会話を続け・・・
俺は、さらにもやもやが消えずにいて・・・
そう言って美代は帰って行った。
最後まで俺を武尊と信じ込んだまま・・・・。
俺はその場にしゃがみ込み・・・・
あいつに本当のことを話さなきゃならない現実に心を痛めるのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。