支部のみんなは予定があり修のお見舞いは
俺1人で行くことになった
貴方「えーっと、修の病室は.......ここか」
軽くノックをして入ろうとしたら
中からどうぞ、と声がした
聞いたことのない声だったので
直ぐに親族の人だとわかった
貴方「失礼します」
「こんにちは」
貴方「こんにちは
えっと、玉狛支部所属の
竜闇あなたです」
「ご丁寧にどうも
母の三雲香澄です」
貴方「.......」
三雲(母)「そのお花、とても綺麗ね
飾ってもいいかしら」
貴方「いいんですか?」
三雲(母)「断る理由がないわ」
俺は香澄さんに花を渡し
病室に千佳が入ってきた
三雲(母)「この子、時々突拍子のないことするから
お世話も大変でしょう」
貴方「そうですね、彼は.......
戦う力はありませんが
それを補える思考を持っています」
三雲(母)「よく見ていてくれてるのね」
貴方「すみません
修も千佳もそばにいたのに俺は守れなかった」
雨取「私は大丈夫です
先輩の指示を聞かずに行動したのは
事実ですし.......」
貴方「でも結果がこれじゃ意味もない」
三雲(母)「謝らないで、想像はできるわ
自分の力量を見誤ったのよ.......」
貴方「花、飾ってくださってありがとうございます」
三雲(母)「何か嫌な思いでも?」
貴方「大切な人を失って
少なくとも俺は全てを恨みました.......」
三雲(母)「修は護ってもらいながらも
こうして生きている、恨みなんてないわ
目が覚めたらまた来てちょうだい」
貴方「そうさせてもらいます
またな千佳」
雨取「は、はい」
俺は病院を出て本部に向かった
「あなた先輩!」
貴方「お、A級3バカ」
出水「戦闘バカがよく言うぜ」
貴方「それはお宅の隊長に譲るぜ」
米屋「お前も東さんから聞いてんだろ」
貴方「あぁ焼肉な
すげー久しぶりだ」
緑川「東さんの好きな肉知ってる?」
駿の言葉に合わせるように
出水と米屋もニヤニヤしてくる
貴方「.......知らね」
「「「ギアラ!」」」
貴方(なんでそんな嬉しそうなんだよ)
米屋「風間さんからの情報だぜ」
貴方「なんか意外だな」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!