第36話

イマの自分
1,827
2021/07/08 09:39
貴方「うーん、何故こんな空気になったのか」

迅「お前が話したからだろ」

貴方「迅だって"いい"って言ったろ」
みんなを見まわすと神妙な顔になっている
千佳なんて泣き出してしまいそうだった
貴方「泣くなよ千佳〜」

雨取「あなた先輩は、
   どうして戦えるんですか.......?」

貴方「どうしてって言われてもな.......
   俺にトリオンやサイドエフェクトがあるなら
   持ってるだけじゃなくて、戦うことで
   少しでも被害を減らせるなら
   それでいいんじゃないかなって思うんだ」

雨取「.......」

貴方「お兄さんを見つけだすんだろ?
   小さなことで迷ってちゃ
   いつまで経っても前に進めねぇぞ」

雨取「はい!」
遊真は何も言わずにこっちを見つめていた
貴方「どうした?遊真」

空閑「あなた先輩は近界民ネイバーが嫌い?」

貴方「あー、どうだろ
   嫌い.......だと思う
   でもそれは敵対するような奴らな
   遊真はもう大切な後輩だし」

空閑「そうか」
そのまま食事を終わらせ
修たちは帰っていった
貴方「なぁ迅」

迅「な──フフッ」

貴方「あっ、未来視やがったな」

迅「いやー、にしてもいきなりどうした?」

貴方「まぁ、改めて言ったことなかったし.......
   あの時迅が俺を見つけてくれなかったら
   どうなってたんだろうって思ってな」

迅「それで?」

貴方「お前楽しんでんだろ
   .......俺を見つけてくれてありがとな」
迅は目を細めて笑った
そして
迅「これから敬ってもいいんだぞ?」

貴方「お前マジそういうところだぞ
   それは敬える性格になってから言っえっての」










─翌日─
特に何事もなく学校へ行った
貴方(前にいる3人は.......)

「昨日は楽しかったな」

「その話やめね?俺出れてねーんだし」

「朝くらい静かに出来ないのか.......」
思わず顔がにやけた
ボーダーに入った後、1人でいた俺に
初めて話しかけてきた奴ら
貴方「朝から仲良いね〜」

三輪「どうやったらそう見えるんだ」

米屋「だろ?」

出水「槍バカと同類.......」

米屋「聞こえてるそ弾バカ」

三輪「ほら見ろ」
苦笑いで見てると目に入った物があった
貴方「お先!」

米屋「うぉっ!」

出水「なんだよいきなり」

三輪「なぜ急に走る.......」

貴方「気づいてねーかもしんねーけど!
   このままじゃ遅刻だぞー!」

「「「!」」」
時計塔を見て3人も慌てて走り出した

間に合ったかどうかはギリギリだったような

プリ小説オーディオドラマ