貴方「うーん、何故こんな空気になったのか」
迅「お前が話したからだろ」
貴方「迅だって"いい"って言ったろ」
みんなを見まわすと神妙な顔になっている
千佳なんて泣き出してしまいそうだった
貴方「泣くなよ千佳〜」
雨取「あなた先輩は、
どうして戦えるんですか.......?」
貴方「どうしてって言われてもな.......
俺にトリオンやサイドエフェクトがあるなら
持ってるだけじゃなくて、戦うことで
少しでも被害を減らせるなら
それでいいんじゃないかなって思うんだ」
雨取「.......」
貴方「お兄さんを見つけだすんだろ?
小さなことで迷ってちゃ
いつまで経っても前に進めねぇぞ」
雨取「はい!」
遊真は何も言わずにこっちを見つめていた
貴方「どうした?遊真」
空閑「あなた先輩は近界民が嫌い?」
貴方「あー、どうだろ
嫌い.......だと思う
でもそれは敵対するような奴らな
遊真はもう大切な後輩だし」
空閑「そうか」
そのまま食事を終わらせ
修たちは帰っていった
貴方「なぁ迅」
迅「な──フフッ」
貴方「あっ、未来視やがったな」
迅「いやー、にしてもいきなりどうした?」
貴方「まぁ、改めて言ったことなかったし.......
あの時迅が俺を見つけてくれなかったら
どうなってたんだろうって思ってな」
迅「それで?」
貴方「お前楽しんでんだろ
.......俺を見つけてくれてありがとな」
迅は目を細めて笑った
そして
迅「これから敬ってもいいんだぞ?」
貴方「お前マジそういうところだぞ
それは敬える性格になってから言っえっての」
─翌日─
特に何事もなく学校へ行った
貴方(前にいる3人は.......)
「昨日は楽しかったな」
「その話やめね?俺出れてねーんだし」
「朝くらい静かに出来ないのか.......」
思わず顔がにやけた
ボーダーに入った後、1人でいた俺に
初めて話しかけてきた奴ら
貴方「朝から仲良いね〜」
三輪「どうやったらそう見えるんだ」
米屋「だろ?」
出水「槍バカと同類.......」
米屋「聞こえてるそ弾バカ」
三輪「ほら見ろ」
苦笑いで見てると目に入った物があった
貴方「お先!」
米屋「うぉっ!」
出水「なんだよいきなり」
三輪「なぜ急に走る.......」
貴方「気づいてねーかもしんねーけど!
このままじゃ遅刻だぞー!」
「「「!」」」
時計塔を見て3人も慌てて走り出した
間に合ったかどうかはギリギリだったような
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。