第88話

お月見
579
2022/09/10 11:00
─玉狛支部─
日中は何事もなく終わり
夜の訓練が始まろうとしていた
空閑「オサムは今日は泊まるのか?」

三雲「あぁ、明日は学校も休みだしな」

雨取「ヒュースくんも入ったから
   チームの練習した方がいいのかな」

三輪「それもそうだな
   僕が呼んでくるよ」
三雲が訓練室から出ようとした時
部屋の外から誰かが入ってきた
宇佐美「みんないるね」

貴方「励んでるか?」

ヒュース「おい、離せ!」

空閑「あなた先輩?」

雨取「と、ヒュースくん……?」

三雲「宇佐美先輩まで
   どうしたんですか?」
ヒュースが竜闇から抜け出して
宇佐美が話し出した
宇佐美「ヒュースくんが加入して
    4人編成って慣れてないと思うの
    だからチーム戦を主に
    あなたに相手をしてもらおうと思って」

三雲「それは、有難いんですが
   竜闇先輩1人でですか?」

貴方「あれ、修ってば舐めてる?」

三雲「いえ、そういうわけではなくて……」
慌てたように訂正した後
真っ直ぐに見つめ返した
三雲「空閑も千佳もヒュースも
   みんな強い
   僕たちはそう簡単には負けません」

貴方「……」

宇佐美「あなた?」
その言葉に感化され
修の頭を撫で回す
貴方「威勢がいいな!」

三雲「うわっ!」

貴方「"簡単には負けない"
   なら、その強さを見せてみろ」

三雲「はい!」
「トリガー・起動オン!」















貴方「……宇佐美」

宇佐美「な、なに?」

貴方「説明!」
代わりに説明しよう

かなりまぁまぁいい話風に
トリガーを起動した玉狛第二と竜闇は
その場で固まった

自身のトリオン体に
ウサギの耳と尻尾が着いていたからだ
貴方「なんでトリオン体にウサギなんだ?」

宇佐美「いやぁ……
    ほら、今日って中秋の名月じゃない?
    それに合わせてウサギ仕様にしたんだけど
    まさかこんな形でお披露目とは……」

貴方「さっきまであんなに盛り上がってたじゃん
   俺と修めちゃくちゃ恥ずいじゃん
   見ろよ
   修なんて俺の説明で顔が真っ赤だぞ」

三雲「竜闇先輩、わざわざ言わなくていいです」

雨取「ふ、2人とも似合ってます」

貴方「あー、うん、ありがとね」
この空気をどうしようかと考えていると
空閑「なっちゃったことは仕方ないじゃん
   どうせならこのままやろうよ」

ヒュース「トリオン体が変わっただけで
     他が問題ないなら
     騒ぐ必要もないだろ」

宇佐美「2人ともわかってるね!
    それじゃステージ夜(満月)始めるよ!」

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