第一部隊は無事、函館に転送され周囲を確認する
どうやら森の中のようで警戒をしながら進む
鯰尾が言う通り木が生い茂っているため刀を振り回しずらそう
ガサガサ
後ろの茂みから音とともに時間遡行軍が現れた
加州がいち早く気づき、警戒を呼びかけ、斬りかかろうとした
キーン
刀と刀がぶつかり合い耳に響く
言葉通り、周りには7体の時間遡行軍がいた
薬研も鯰尾も直ぐに構えを取り、攻撃を始めた
キーン
キーン
数ではこちらが不利だが、毎日の訓練の成果もあってこちらの方が有利に立っている
着々と時間遡行軍を倒していき残り1体まで追い込んだ
グサッ
終わった、誰もがそう思い、安心しているときだった
気を抜いたせいで近づいてくる時間遡行軍に気づかず薬研のすぐ側まで来ていた
そう言って薬研を押し、かばおうとて加州が傷を負う
加州は傷を負いながらも敵に向かって斬りかかり、倒した
薬研は加州の怪我を見ながら申し訳なさそうに言った
実際はかなり痛いが心配かけない為にも、あえて大丈夫と言った
鯰尾に促されるまま、第一部隊は本丸へ戻った
いつも通りの見慣れた本丸が見えたと思った時
誰もが予想をしてなかった
私が第一部隊を見送った時と同じ場所に立っていたからだ
普段無表情の私だったが、この時は加州の怪我を見て少し顔をしかめた
それを見たみんなは少し驚いた
我に返り、加州の怪我を思い出した薬研が…
その言葉で2人も我に返った
そう言って私は加州を手入れ部屋へ案内した
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。