第5話

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夜になり、3振りは同じ部屋で眠っている

しかし、なかなか眠れない加州は外の空気を吸おうと、薬研と鯰尾を起こさないように、静かに部屋を出た

眠気ない理由は加州自身分かっている

それは私に対してだ
加州 清光
なんであんな奴を気にすんだよ
少し不機嫌になりながら、縁側に出た

そこには、今ちょうど考えていた私がうずくまって座っていた

タイミングが悪いが、会ってしまったから、今お礼を言うべきだと近づく

ギーッ

床がきしみ音を立ててしまった

その音に反応して私が振り返る
加州 清光
っ!
振り返った私は泣いていた

加州が知っている私とはすごく違っていたため、まるで別人のように思えた

私は加州に泣いている姿を見られ逃げようとする

しかし、何故か加州の体が動き、私の手首を握った

握った手首からは震えていることが分かる
加州 清光
あの…
その言葉に反応して私は体をビクッとさせた

何をそんなに脅える必要があるのかわからない
加州 清光
アンタ…
続けて言葉を言おうとするが、直ぐに加州の手を振り払い、走っていった

その後ろ姿は、手入れをしてもらった時の瞳から感じた、悲しみや苦しみと同じものを感じる

加州はその姿を見ることしか出来なかった

嫌いなはずなのに…

その言葉ばかりが頭の中によぎる

私のことを知らない、知ろうとしなかった

だけど、今は、知りたい、助けになりたい

そう思っていまう

気分を落ち着かせるために来たはずなのに、この後も、加州は眠りにつけなかった

太陽が上り、皆が目を覚ましてく
鯰尾 藤四郎
あれっ?加州さん寝不足ですか?
加州 清光
あぁ、昨日は全然眠れなかったから
薬研 藤四郎
今日こそ、大将に言いに行けよ
加州 清光
それなんだけど…
夜での出来事を伝えると、2人も驚く
薬研 藤四郎
俺っち達の知ってる大将からは
想像がつかねぇ
鯰尾 藤四郎
それなら、本人に直接確認した方がいいのでは?
加州 清光
それもそうだな
結局、お礼も言いそびれたし
3人の意見がまとまり、私の居る部屋へと向かう

襖を開けると昨日のことが嘘かのように、1人静かに仕事をしている
鯰尾 藤四郎
主さん!何かあるなら僕達聞くよ!
薬研 藤四郎
相談相手としてなんでも話してくれていいから
2人が声をかけるが、冷たい返事が返される
あなた

今仕事をしています
邪魔にならないようにして貰えませんか

その言葉に3人の顔が曇る
加州 清光
また、そんなこと言って!
俺達が心配してやってんのに!
加州達がどれだけ心配しても、私が心を開くことは無い

何かを抱え込んでいるのはわかっている

すべて塞ぎ込んでこちらをちゃんと見てもらえない

そんなにも頼りないのか、そう思えて、悔しくなる
加州 清光
俺たちじゃだめかよ!
そう言って私の元から離れる

これじゃぁ昨日と変わらない、そんなことはわかっている

だけど、行き場のないこと気持ちをこんな形でしか表すことが出来なかった