目が覚め、そのまま背伸びをする
慌てて体を起こそうとすると、毛布が落ちる
落ちた毛布を軽く叩いて砂を落とし、綺麗に畳んでから縁側に置いた
ひとまず、薬研と鯰尾を探さないとと思いあちこち回る
トントン
台所の方から包丁を使う音が聞こえ覗くと、探していた2人がいた
バタッ
遠くからもの音が聞こえた
そう言うと、鯰尾はスタスタと音のした方へ向かった
返事をして、手を洗い、料理できる状態を作る
無い無い!
だってアイツだよ!
そんなことするはずが……なくも…あるかも…
慌てて顔をペタペタ触り確認しようとする
すると、薬研がすくすくと笑い出す
いつまでも笑いを抑えようとする薬研が少しムカつく
あれだけの反応をすればそう思ってると言ってるようなものだ
図星で言い返せない
ずっと考えてるけど、まだ、答えが出ないままでいる
そう言ってまた薬研が笑う
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。