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第51話

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2021/09/20 14:27





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鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
カ、リム…アルアジー、ム……
途切れ途切れにカリムくんの名を呟けば、見えない筈なのにコクリと頷いた様な動作が窺えた。
やっぱり、ずっとジャミルくんを探していたのは「カリム・アルアジーム」だったんだ。
あの泣きそうで、迷子になった子供の様な赤く燃え上がる瞳も、きっと彼の瞳。彼の感情が写し出した眼、私に向けた、怒りの表情。

ゴクリと、緊張の息を飲む。
「大丈夫か…?」と、無言でいる私を不安に思ったのか、心配する様な言葉をかけてくれるカリムくん。
「ごめん、大丈夫」と震えた声で返せば、彼は「そっか」と、静かに微笑んだ様な気がした。
カリム・アルアジーム
……なぁ、オレ、人を探してるんだ。
顔どころか姿さえ見えない、星空と大きな部屋が映った鏡から、悲しみに浸る掠れた声がぽつりと呟く。
本当に寂しそうで、本当に悲しそうで、本当に辛そうで。
どうしても罪悪感が浮かんでしまって、心のモヤモヤが不愉快だった。苦しかった。
ドクドクと、心臓の鼓動が早まっていく。
次はなんて言うのだろうか。「ジャミルを返せ」とか「お前を許さない」だとか。
きっと私を貶す言葉や、ジャミルくんをどれだけ心配に思ってるか分かってしまう、そんな言葉。

私利私欲の為に動く私と、ジャミルくんを本当に心配して、ずっと探しているカリムくん。
どちらの側に居るのが、ジャミルくんは幸せなのだろう。

「ツイステッドワンダーランドに帰りたく無い」

ジャミルくんはそう言った。
でも、もしそれが嘘だったら?私を宥める為だったら、本当は帰りたくて止まなかったら。

私はまた、ひとりぼっちだ。
鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
そんなの、嫌だ……
鏡に触れている指先が落ちて、キュッと擦れた音が鳴る。
微かに呟いた独り言が、虚しい闇に放り出され消えて行く。
ずっと無言のままなカリムくんの表情を想像すると余計に苦しくて。でも、彼はもっと苦しいんだと考えると、自分が辛くなるのは違う気がして。

ひとりぼっちでも良いから、ジャミルくんを、カリムくんの元に帰さなきゃって、決心をした。
鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
……ごめんなさい、ジャミルくんは此処に…
カリム・アルアジーム
此処にオレの探してる人は居ないみたいだ!
鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
………え?
カリム・アルアジーム
ごめんな、突然鏡が光ってびっくりしただろ?
ずっとここに居ると思ってたから魔法道具で繋げてたんだけど、居ないのかぁ……
鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
え、ちょっと、カリムくん…?
カリム・アルアジーム
なぁ、居ないって分かったのに迷惑だろうけどさ、たまにまた話しかけに来ても良いか?
鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
それは、良いけど……
でも、ジャミルくんは此処に…!
カリム・アルアジーム
大丈夫だって、オレを信じろ。
「なっ!」と、姿は見えずともきっと快活な笑みを浮かべているであろうカリムくんは、私の話が聞こえていないのか無理に話を進めてくる。

……これが、信じて貰えるとでも思っているのか。

声が震えているのに、まだ辛そうなのに、明るく振る舞って。
本当は此処に居るって分かっているんだ、でもきっと、私の感情を優先した。
この子は優しすぎる、明るすぎる。眩しい。
自分が惨めに見えてきて、余計辛い。
カリム・アルアジーム
じゃあ、今日は夜も遅いし……また来月、かな!
「じゃあな〜っ!」と手を振る様な風を切る音を最後に、あの異国情緒感じる風景はプツリと消え、自分の顔だけが映る鏡へと変わった。
それから数分は、ずっと、鏡に触れていたと思う。
鏡宵 (なまえ)
鏡宵 あなた
……いっそ、罵倒された方がマシだよ…
俯いて呟いた言葉は、目元から落ちた雫と共に、洗面台の中へと吸い込まれていったのだった。








🎼🕌ーーー

助けてください書いてて辛いです(泣)((
もうみんな幸せになろ……まぁ最後は幸せになりますけど……(泣)(((
ジャミルくんもカリムくんもあなたちゃんも纏めてギュッと抱きしめてあげたいよぉぉぉ(泣泣)((((






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