〈 ノヤ!
私から電話をかけ、すぐに出てくれた。
西谷「どーしたんだー!!独り占め知らねぇのか?」
『いや、それは分かってるから。舐めないでくれる?w』
西谷「じゃーなんだ???」
『……夕はさ、異性を、好きな人を独り占めしたいって思ったことある?』
西谷「ん〜〜〜…潔子さんはなんつぅか…独り占めじゃねぇもんなぁ……、」
潔子さん…とは。
『じゃあさ、独り占めってなんだと思う?』
西谷「そりゃーあれだろ!!誰にも渡したくねぇってことだろ!!!」
『他には??』
西谷「他!?そーだなぁーー。……あ、」
西谷「 一生、自分だけを見て欲しい 」
『……………?』
それは誰でも思う事じゃ……
西谷「他の奴を見んなとか?」
それも……誰でも思うこと、じゃ?
西谷「全部、全部自分の物にしてぇ…みたいな感じだろ!!」
─ 部活 ─
あれから考えてるけど…分かんない。
だってきっとみんなが思う事だし。
……あ、夕が言いたいのって友達だとしてもってことかな。
友達でも見ないで欲しいってことかな
松川がどう思ってるか…わかんないけど、
「全部」ってそういうことなのかしら。
…今は部活に集中しよう。
今日も含めあと3日なのよ。
2日間、昼休み体育館でのお披露目に集中しなきゃ。
そう。楽しまなくちゃ。
休憩は終わって通しをしてまた休憩。
部長と私2人で必要なものを体育館へ。
……独り占め、、
松川はどう思ってるのよ。
……いや、今は部活に集中。
ダンスに集中しなきゃ。
どう…したの……って、、
─────── トンッ…
──────── ド サ ッ . . .
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。