「俺と禰豆子が必ず!!悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう!!」
―実写版映画「鬼滅の刃」、2月28日公開!!―
最近良くテレビで流れているCMをお昼休みにスマホで再生する。
実写版映画「鬼滅の刃」___________KIMETSU事務所のトップアイドルの柱とかまぼこ隊が全員出演する、というこの映画は原作を見たことのある人、ない人に関係なく世間で大注目を浴びている映画だ。そんな映画がもうすぐ公開される。
私はバッグから4枚の紙切れを取り出して言った。
というわけで、私たち4人は公開初日の舞台挨拶&上映を心待ちにしていた。私だって気になる。「鬼滅の刃」は原作の漫画も、アニメも見た。それが大好きな人達によって演じられる。どのようなものになるのか……。
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2月28日。学校が終わり次第私たちはすぐさま映画館に来た。映画館の中は私たちと同じく公開を楽しみにしてきた人達で溢れかえっていた。鬼滅ファンの人、アイドルファンの人……彼ら、彼女らからは期待の声が多く聞こえた。
席につき、しばらくカナヲ達とおしゃべりしているとふっと電気が消え、司会の人が姿を現した。
目の前の大きなスクリーンには繰り返し予告編の映像が流れている。
キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
大人気アイドル12人の登場に劇場内は大歓声である。いつか見たライブのような光景だった。
日本のトップアイドルが並ぶと感動を超えて圧巻である。
ビーーーーーーーーーーーッ
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―これは、日本一慈しい鬼退治。―
その言葉と共に始まった映画は私の想像を超えるものだった。
「幸せが壊れる時にはいつも血の匂いがする」
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
原作さながらの迫力。炭治郎達の迫真の演技に思わず鳥肌がたった。
まさに私が憧れ、興奮したあの世界が、現実のものになっている。この私たちの生きる世界に「鬼滅の刃」が存在している。
3次元なんか興味無かった私が今はこうして2次元と3次元が繋がることを嬉しく思っている。幸せに思っている。
「俺と禰豆子の絆は誰にも引き裂けない!!」
那田蜘蛛山で炭治郎が初めて“ヒノカミ神楽”を使うシーン。漫画を読んで泣き、その後アニメを見て泣き、もう一度漫画を読んで泣き。このシーンでは何回も泣いてきた。そして今も。
やはり涙は出てくるのである。
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映画の感想を一言で言うと「すごい」だ。こんなにも原作に忠実な実写映画は初めて見た。多少は原作のイメージが崩れることも予想していたんだけど、みんなキャラに似すぎてるし、アクションも凝ってるし、現代の社会で撮っているはずなのに大正時代にタイムスリップしたんですかってくらい原作とそっくりな背景だったし。とにかく大満足だ。すごかった。
家に帰ってからしばらく自分の部屋でぼーっとしていた。映画の余韻が抜けきらないのだ。あの鳥肌の立つ感覚が未だに残っている。善逸の霹靂一閃が、義勇さんの凪が、しのぶさんの蝶の舞が、全てがまだ私の頭の中に残ってる。
あまりにも余韻に浸りすぎて感情のやり所に困ったので、天元さんにLINEしてみることにした。
スクリーンの中でも天元さんの音柱姿は見たけど、きっといつ見ても天元さんの音柱姿はかっこいいぞ…!私だけのための写真っていうのもなんだか嬉しいし!?
そうか、もうすぐ3年生は卒業してしまうのか。あと数日もすれば3年生はこの学校を去っていく。
来たる春は出会いと別れの季節だと言う。厳しい寒さを乗り越えた先の暖かい季節。1つの区切りとして、3年生の盛大な門出を祝うための卒業式を全力で成功させようと私は思った。
卒業式まで残り2日。
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映画公開をもって、2月終了です!次回は3月、卒業式編。実はこのお話第1話は4月のお話だったのです。季節が巡り巡って1年がこうやって過ぎていく。なんだか切なくなりますね
次回のことは置いといて、今回第75話の話をしましょうか。実写版映画「鬼滅の刃」はアニメでやったところを実写でやる、みたいな感じでした。それはそうと役者の名前とキャラの名前が一緒ってどうなのよwその辺は気にしたら負けってやつです。個人的には義勇さんの水の呼吸の技を間近で見てみたいです。ていうか義勇さんに鬼から助けてもらいたいです(妄想)今回のお話の感想もお待ちしてます(❁´ω`❁)
さてさて、Twitterの方にぱっと思いついた短いお話をちょいちょい投稿していってます。短編集に入れるまでもない短いお話たちです。Twitterやってる方はぜひたまごぼーろ🍳(@tmg_kmt_525)をフォローして、僕のお話を広めてくださいな←
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。