第4話

念願の原宿・竹下通り!…のはずが!?
2,473
2020/08/03 09:36
13:30ファミレス
山中里美
山中里美
ふぅ…お腹いっぱい!ごちそーさまでした!
あなた
ごちそうさまでした…って、あんたご飯は食べないくせにデザートはめっちゃ食ったな…
山中里美
山中里美
あったりまえでしょ!?デザートは別腹なの!
あなた
はぁ…その理屈、私には理解出来ない……
あっ、お会計お願いします。
ウェイトレス
ウェイトレス
はい。かしこまりました。
山中里美
山中里美
えっ、いいよいいよ!自分で出すから!
あなた
いや、いいよ。これはお礼だ。チケットを当ててくれた里美へのな。((ウインク
ウェイトレス
ウェイトレス
カッコイイ彼氏さんですね。((ニコッ
山中里美
山中里美
え?あ、いや違っ
あなた
いえいえ、とんでもない。当然のことをしたまでですよ。((ニコッ
ウェイトレス
ウェイトレス
(ドキッ///)
あなた
………あの…?
ウェイトレス
ウェイトレス
あっ💦はい!!
あなた
お会計をお願いしてもいいですか?
ウェイトレス
ウェイトレス
は、はい!ではレジの方へ…
会計後

カランカラン…
ウェイトレス
ウェイトレス
ありがとうございました!((ぺこり
山中里美
山中里美
………あなたちゃん
あなた
ん?なに?
山中里美
山中里美
また男の子に間違えられたね
あなた
あぁ、そのこと。別に気にしてないよ?実際男みたいなもんだし。
山中里美
山中里美
だーめ!あなたちゃんはれっきとした女の子なの!しかも「カッコイイ彼氏さんですね。」やって!?
山中里美
山中里美
確かにあなたちゃんは顔も性格もイケメンやけど、なんでうちの彼氏に間違えんねん!!
あなた
分かった、分かったから一旦落ち着け?はい、どうどう
山中里美
山中里美
うん…って!うちは馬とちゃうねん!も〜あなたちゃん!
あなた
あははっ悪い悪い。怒ってる里美が可愛かったからつい、な。
山中里美
山中里美
まったく…これだからハイスペック人間は…はぁ

そう。あなたは髪がショートでよく男の子に間違えられる。それでいて性格も男っぽいからなおさらだ。本人は間違えられても否定せず、相手のいいように受け流す。

ちなみに里美が「ハイスペック」と言ったのは、まあそのままの意味だ。中学校のテスト順位では、常にトップ10に入っていて、高校の入試でもトップ5だったらしい。
勉強ができ、空手を習っていた…
まさかこの後その両方を使う場面が来るとは、2人は夢にも思っていないだろう……
山中里美
山中里美
さて!お昼ご飯も食べたし、次は何しよっか!
あなた
そうだな…ライブの開演まではまだ時間があるし…
と、2人が悩んでいたその時
女性①
女性①
きゃぁぁぁあ!!
山中里美
山中里美
えっ!?
あなた
なんだ!?
悲鳴が聞こえてきた方を見ると、黒いキャップにパーカーを着た男がこちらに走ってきていた。しかもその男は手にナイフを持っている…!
女性①
女性①
ど、泥棒ー!!
泥棒
泥棒
オラァ!死にたくなかったらそこどけぇ!!
泥棒は叫びながらだんだんとあなた達の方へ近づいてくる。
あなた
里美!下がってて!
皆さんも端に寄っててください!!
山中里美
山中里美
あなたちゃん!?
あなたは周りの人たちが安全な場所に移動したのを確認すると、道のど真ん中に立った。
山中里美
山中里美
あなたちゃん!!危ないよ!!
あなた
大丈夫だよ。何の為に空手をやってきたと思ってんのさ。
と、あなたは自信に満ち溢れた声で言った。
やがて泥棒があなたの前に来た。
泥棒
泥棒
オラ、そこどけやお前!!死にてぇのか!?
あなた
まさか!死にたくなんてありませんよ?
でも………
そう言うとあなたは構えた
あなたの纏うオーラが闘気に変わる
あなた
このままあんたを野放しにしておく訳にはいかねぇんだよ!
泥棒
泥棒
どけやぁぁぁぁあ!!
山中里美
山中里美
あなたちゃん!!!
泥棒がナイフをあなたに向けて突っ込んで来た。だがあなたは難なくそれを避け、泥棒の鳩尾に1発殴りを入れた。
あなた
ハッ!!((ドッ
泥棒
泥棒
グハッ!………くっそ…
だがその泥棒はしつこくあなたに襲いかかる。がしかし、もはやそいつはあなたに触れることすら出来ず、顔面に回し蹴りをくらった。
あなた
セイヤァァァァァ!!((ドカッ
泥棒
泥棒
カハッ…!
泥棒
泥棒
この…やろ……((パタン…
泥棒はそう言って倒れた。
山中里美
山中里美
あなたちゃん!!大丈夫!?
あなた
ああ、この通り。何ともないさ。
山中里美
山中里美
よかったぁ…
……この人、殺してないよね?
あなた
ははっ、大丈夫。気絶してるだけだよ。さて、警察を呼ばなきゃな。里美、頼める?
山中里美
山中里美
うん、任せて!
里美が警察に通報している間、あなたは泥棒が持っていたカバンを手に、悲鳴をあげた女性のもとへと向かった。
あなた
これ、あなたの物ですよね?
女性①
女性①
は、はい…!
あなた
何も盗られたりしてませんか?
女性①
女性①
えっと…((ガサゴソ
はい!大丈夫です!本当にありがとうございました!((ぺこり
あなた
いえいえ、お怪我がなくて良かったです。((ニコッ
女性①
女性①
((ドキッ
(カッコイイ…///)
山中里美
山中里美
あなたちゃーん!
女性①
女性①
(……「ちゃん」!?)
あなた
ああ、里美。どうだった?
山中里美
山中里美
うん、すぐに来てくれるって。
あなた
そうか、なら一安心だな。
と、あなたと里美が会話をしていると、女性が気まずそうに声をかけた
女性①
女性①
あ、あのう…?
あなた
??はい。
女性①
女性①
あなたは……その…女の子なんですか?
あなた
ええ、まあ生物学上は。
女性①
女性①
お名前を伺っても?
あなた
あ、はい。七枝あなたです。名字は「七」に「枝」と書いて「さえぐさ」と言います。
あなたの説明を聞いて、女性はハッと息を呑んだ。
女性①
女性①
(イケメンな女の子の名前に数字の「七」…まさか……ううん、この子だったら…!)
と、女性が考え込んでいると
あなた
あのう…大丈夫ですか?
あなたが顔をのぞき込んできて、あまりの近さに驚いた。
女性①
女性①
うわっ!?
女性が倒れそうになり、あなたは咄嗟に女性の腕と腰を掴んだ。
あなた
だ、大丈夫ですか!?
女性①
女性①
は、はい!すみません!
と、女性は慌てて居住まいを正す。そして真剣な表情になると、こう言い出した。
女性①
女性①
あの、お二人は9bicというグループをご存知ですか?
山中里美
山中里美
え、「9bic」ってあの「9bic」ですか!?
女性①
女性①
その様子だとご存知の様ですね。
そう言うと女性はカバンから名刺を取り出した。
女性①
女性①
私、9bicのマネージャーを務めています。桐川楓と申します。
と、名刺をあなたと里美に差し出した。
あなた
マネージャーさんでしたか。
桐川楓
桐川楓
はい。
あなた
………それで?
山中里美
山中里美
へ?
あなた
一端のマネージャーが名刺を差し出しといて、「はい、さよなら」なんて、ある訳がないでしょ。
あなた
本当のご用件は?
あなたが桐川を鋭く見る
すると桐川は参りましたと言わんばかりにため息をついた
桐川楓
桐川楓
はぁ……
あなたはすごいですね、色々と。
あなた
お褒め頂き、ありがとうございます。
山中里美
山中里美
??
里美は理解出来ていないようだ
桐川は意を決したように手を握りしめ、
桐川楓
桐川楓
あの、あなたさん。
あなた
はい。
桐川楓
桐川楓
………9bicの新メンバーになりませんか?












続く
(今回は少し長くなってしまったので、ここで切らせて頂きます!次回をお楽しみに!)

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