第10話

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2019/10/13 22:30
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせ……られなかった

痛くて、苦しくて、助けて欲しくて。でも…言えなくて、そんな自分が悔しくて

自分の膝に顔をうずめて、涙を流そうとした時に
二宮和也
そんなに苦しいなら言えよ
後ろに二宮先生が立っていた
私は泣いてる姿を見られたくなくて

立ち上がろうとしたけど…もう体が限界だったみたい
あなた

っ!

立ち上がることすら不可能で
二宮和也
そんなに俺らが頼りない?
あなた

いいえ……

二宮和也
俺らが怖い?
あなた

いいえ……

二宮和也
ねぇ、何をそんなに強がってるの?
弱くていいの。泣いていいの。頼っていいの。
だから、もっと素直になりな?
あなた

…助けて、ください(泣)

ニコッと笑って
二宮和也
よく言えました
そう言って頭を撫でてくれた
二宮和也
じゃあ4人のとこ行こ?
歩ける?
あなた

ゆっくりなら…

二宮和也
そう。じゃあゆっくり行きますか!
教室につくまでの間

何も話すことは無かったけれど

貴方が支えてくれてた

決して男らしいとは言えない手のひらから感じた

あの温かさと安心感を

私は忘れることは無いだろう

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