side 慧
気付いたら泣いていた 。
俺も…………玲音も 。
話終わると玲音が抱き締めてくれた 。
メンバー以外には話したこと無かったこの
辛い胸の内を玲音は受け止めてくれた 。
女だってのは分かってる 。
けど 、暖かかった 。
久しぶりにこの手に確かめた人の感覚は
俺の頭に 、脳裏に刻まれた
嫌な出来事の全てを溶かしていく 。
『 あっ……ごめッ!私も女だった、』
「………………いやっ、」
『あっ!いや私じゃなくて、その、ええっと
あぁもう!!ごめん!全部忘れて?』
「……… 嫌だ 、もう1回 、抱き締めて?」
『…………へ?嫌じゃ…ないの?』
「………………今は抱きしめて欲しい」
『………うん 、分かった 。』
〜 数分後 〜
「……………ねぇ、?」
『ん?』
「…女の子って ……認めたね?笑」
『えっ?! 、いや 、んまぁもいいいや』
「いいんだッ、笑」
『特別にアンタの前だけは認めてあげる』
「………………慧 、」
『………………ん?何?』
「………慧って呼んで欲しい 。駄目?」
『ッッ…………け 、慧?』
「………うん 、それがいいッ///」
『………慧 ……///』
俺の中で何かが始まった気がした 。
_____________________
ここまでは悲劇の前の過去のお話です 。
これから 、徐々に悲劇へと向かいます 。
皆様の期待に応え、ゲスいのを御用意しました
苦手な方はUターンを ……… ♡
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。