「
愛されたかっただけなんです
紛れもないパパとママに
殴られようが蹴られようが
僕は愛されたかったんです
」
そんな歌詞から始まる歌がある。
最近、よく聞くようになった曲だ。
某動画サイトで、その曲のコメント欄を覗くと、
自分語りをしている奴が沢山……たくさん、居る。
自分は、良いと思う。
それで彼、彼女らが、少しでも救われるのならば。
良いとは思っている。
「親に愛されませんでした」
「沢山の虐待を受けました」
「友達がいませんでした」
「私は嫌われ者でした」
ありふれた話かもしれない。
だけど、本人からしてみれば本当に辛いのだろう。
苦しいのだろう。
だが、自分には、分からない。
親に、愛されている。
友達にも恵まれている。
この某動画サイトでは、ちょっとした有名人だ。
だから、沢山の人に___……愛されている。
沢山の、数千、数万の愛を、知っている。
……けど、そんなものは、要らなかった。
1番欲しかったものが、手に入らないんじゃ、
___なんの、意味も、ないだろ ?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!