そしてみんな一斉に電話し出した。
ジェイドとアベンは困ったようにしてるがこれは本当に困っているのである。普段が普段だからすごくわかりづらいが。
そんなこんなで電話してると十何回目でフロイドの電話にやっと出た。
〜戻って過去〜
あなたは3人に質問攻めにされていた。
好きな食べ物や嫌いな食べ物、得意教科や苦手教科、ユニーク魔法について。
俺がそう言おうとするとフロイドが、
なんて聞いたからおれは当たり前のように
と答えた。
そーすると3人は目を丸くしていた。俺はそんな3人を無視してユニーク魔法の説明に移った。
そーいうと、アズールさんが食いついた。
やっぱり性格は変わんないねぇー。まー、今よりよっぽど守銭奴だけど。
そんなアズールにジェイドはこっそりと耳打ちした。
確かに、あの親バカを超えてもはやセコムと化している3人である。もし、このような会話を聞かれたらいったい何をされるか分かったもんじゃない。そんなことは露知らず、会話を再開しようとした2人。それは、誰かのスマホの着信音によって遮られた。
着信音の発信源は今の時代にはまだないスマホ。つまり未来から来たあなたのスマホから発せられていた。あなたが、誰からの電話か、確認すると。
フロイドからの電話だった。
3人は驚いた様子だった。それもそうだろう。未来から、しかもフロイドにとっては未来の自分からの電話なのだ。そもそも、どうして未来から過去に電話できるのか?謎は、深まるばかりだった。
その間に、あなたはなれた手つきでスマホをテーブルに置きスクリーンモードにした。(スマホから光が発せられていて空中に画面が表示されています。イメージはアイ○ツです。)
そして、電話に出ると「もしもし」と言う前に心配した6人の声が聞こえてきた。
6人「あなた!/リーチ君!大丈夫なの?/ですか?」
あまりの声の大きさに俺は思わず顔を顰めた。
そして、その様子を見ていた3人はキャパオーバーしてスペキャ顔になっていた。
それもそうだろう。画面に映されたのは今よりも少し時の進んだ自分たちの顔だったのだから。それに加え、息子と思われる自分たちによく似た人。アベンとパルマと思われる人物が映っていたのだから。
アベンは落ち着いてるように見えるが内心は嵐が来たかの如く荒ぶりまくりである。
などと、質問攻めにされた。今日、質問攻めにされんの多くね?おれ、きょーはちょー頑張った。あとで、父さん達(学生)にほめてもらおー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!