第8話

🐿 お揃い
2,557
2020/09/09 14:52
「」…🐿
『』…あなたちゃん
こんな日に限って傘も帰る家もない
最悪だ。雨が降ってきた。


てひょんと喧嘩して勢いで家をとび出てしまった。

今日は雨が降ると言ってたのに傘すら持ってきてない。

そして今の時間は夕方の6時。もうくらい。こわい。

雷もなってる…

こんなことなら最初から喧嘩なんてしなきゃ良かった…
きっかけは私だった。

てひょんはいつも電話に出ない。あんなに電話したのになんで出ないのっそう言って怒った。

言わなきゃ良かった。

このままてひょんともお別れかな…
そんな些細なことで壊れちゃうなんて…
頬が濡れている。雨か、涙か。そんなの自分が一番よくわかってる。

てひょん。迎えに来て…そうやってメールを打とうとしては消す。

はぁ。会いたい。少し会ってないだけなのにすごく恋しい
てひょんside
あなたが家を出ていった。

泊まる家なんてあるのだろうか。第一荷物はどうするのだろうか。

考えていたら雨が降ってきた。雷まで…

しかも外はくらい。心配だ。

家を出た。探し回った。

居ない。どこに行ったの…

僕の前から居なくならないで…

電話に出てたら、メールもちゃんと読んでれば…

もうほんとに終わりかな…
あなたside
びちゃびちゃ音がする。

こんな雨の中走ってるなんて…さぞ足は濡れてるだろうに。私は全身が濡れている。寒い…

ん?あれって…てひょん?!

安心した。顔から暖かい水が出てきた
てひょんside

いた。見つけた。
『てひょなぁぁごめんね。あんなに怒って。家なんか飛び出して。探しに来てくれると思わなかった』
ああ。良かった。いた。
「俺こそごめんね。ちゃんと電話出るね。ほんとにごめんね。俺のせいでこんなに濡れちゃった…」
「寒いでしょ。ほんとにごめんね」
「帰ろっか。」
『てひょなも濡れてる。おそろいだね笑』
可愛い。おそろい。うん。おそろいだ。
「ごめんね。俺最低だよね…こんなになるまで…風邪ひいてたらどうしよ…」
『じゃあさ。風邪ひく時もお揃いねっ』
チュッ
そう言って君は僕にキスをした。

2人とも風邪になったら誰が看病するの…

けど今はそんなことどーでもいい。

君がかわいい。君が愛おしい。
「うん。そうだね。おそろいだね」
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@アボカドさんリクエストありがとうございます!
遅くなってしまいすみません💦
喧嘩と言うより仲直りになってしまいました…

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