月日は経ち、また例の交流会が開かれた。
現品を持ってくると云っていた男とは交流会の前に既に手はずを組み事業を開始していた。
庶民にも、貴族にも親しまれる素晴らしい功績を私は収めた。
今日は交流会の後に父に呼ばれた。
げ〜、正直行きたくない。
急いで言い訳したけれど大丈夫かな……ヴィクトリアは私のことは今回初顔合わせなのに。急ぎすぎたかもしれない。
確かに私、というかアイリスにはたくさんの取り巻きが居たけれどどれも金ずるというかお零れを貰うための社交辞令な奴らばかりだったけど、彼女は外伝の設定でもアイリスと仲良くしたかったらしい
其れに、彼女と仲良くすることで大きな分岐に入れる。之は強い。
ヴィクトリアの名前の意味は“ローマ神話の勝利の女神”と云われている。
この世界の“勝利の女神”を味方に付ければ私がこの世界での勝者、即ち死ぬ事がない。
ヴィクトリア嬢の母方は確か古代ローマ帝国の人だし、父方は英国出身だったはず。
この世界では英国(グレートブリテン及びアイルランド連合王国)ではなく、イングレスと云うらしい。変わった名前をしているがまあ、置いておこう。
薄緑の髪色にスラッとした体型。然して何より目を惹かれるのは大きくぱっちりとした深緑の目。
彼女とは善い関係を築けそう
他の友人と一緒に交流会を愉しんでいたら、アメリアの友人と思われる1人に声を掛けられた
何も、私達がヴィクトリアのネックレスでタンザナイトが使われていると聞いて態々、嫌味を云いに来たらしい
サラッと宝石知ってますマウントプラス私はそんな高価な宝石持ってるってマウント取りやがって。
あーあ、ヴィクトリアに恥をかかせるようなことして
其の顔、その苦渋の顔が私は見ていて楽しいの、精々フョードルに見合うぐらいの友達ぐらい選びなさいよ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。