正直商売を舐めすぎていた 。
思っていた何百倍もお客さんたくさん来て 、
ずっと動きっぱなしだから足がガクガクだ …
『 お帰りなさいませ〜 、ご主人様 !! 』
他校男「 名前なんて言うんですか!! 」
『 名前?教えませんよ〜笑 』
他校男「 LINE交換してください! 」
『 LINE交換しなくても 、毎日ここに帰ってきてね?ご主人様っ 💗 』
他校男「 帰ってくる〜!!!!! 」
他校男「 マジ可愛い!!!!! 」
尾崎「 モテモテやなぁ 」
『 私?メイド服効果だよ 』
尾崎「 女は愛嬌やからな 、頑張ってな笑 」
『 匠海も頑張ってね笑 』
だんだん笑顔にも慣れていた頃 、
『 うげっ … 』と思わず言ってしまった 。
だって 、
西「 あなた〜!! 」
池﨑「 マジのメイドやん笑 」
田島「 可愛い笑 」
『 … お帰りなさいませ 、ご主人様 !! 3名様のご帰宅でよろしいですか? 』
西「 うおおお!!! 」
池﨑「 バカエロイ 」
『 黙って早く行ってくださいませご主人様 』
田島「 あなたちゃん心の声漏れてるよ〜笑 」
『 将吾先輩っ!こちらにどうぞ! 』
西「 俺ってどこポジションなんだ 」
後藤「 あなたせんぱーい!! 」
『 威尊くん本当に来たのね … 』
後藤「 大繁盛じゃないですか笑 」
『 おかげさまでね笑 』
「 川合先輩!!お帰りなさいませやってください!! 」
『 ……… お帰りなさいませっ 、ご主人様 。5名様のご帰宅でよろしいですか? 』
「 やばい可愛い!!!!! 」
後藤「 … メイドさん 。文化祭最終日終わったら今度は俺が迎えに行くね 。 」
『 … …… へ 、 』
後藤「 教室で待っててな笑 」
『 え 、あっ … ちょ 、 』
「 照れてる川合先輩も可愛い!!! 」
「 レアやん!!! 」
威尊くんっていつ見ても王子様だ。
尾崎「 … デートのお誘い? 」
『 どこにでもいるね貴方 。 』
尾崎「 どうするん 、また告白されたら 。 」
『 うーん … 断りはしないかな 。 』
尾崎「 …… それホンマに言っとるん? 」
『 うん … 。一緒にいて楽しいし 、思えばずっと笑顔だったなって思って 。だからちゃんと考えてみたい 。 』
友達と笑いあっている彼の姿を見ながら 、
真剣にそう言う 。
尾崎「 … 初彼氏?笑 」
『 かもね笑 。まぁでも私のことだから 、本人目の前にするとすぐ断っちゃうんだなぁ 。 』
尾崎「 それで何人振ってきたん笑 」
『 でも本気で好きじゃない相手と付き合うのも失礼じゃない?笑 』
尾崎「 でも高校生ってそんなもんやない?笑 」
『 匠海だって恋したことないでしょ? 』
尾崎「 俺?俺はちゃんと恋したことあるで 。ずっと昔から一途に 。 」
『 … その話今度詳しく聞かせてよね! 』
会長「 川合メイドと尾崎執事サボらないでください 」
『 はーい 』
接客してるとどんだけナンパされるんだって話だ 。
「 お姉さん今日この後時間ある? 」
『 お姉さんご主人様をお迎えに行ったあとはメイドの国に帰ってメイドの特訓するんです … ! 』
「 何その設定可愛い笑 」
まぁ … ちやほやされるのは悪くないけど?
だって今日くらいだもん …
でも恥ずかしいし 、
そう思ってたらオーラ抜群のイケメンが来た 。
そして 、
「 俺隣の高校のサッカー部キャプテン 。テスト毎回1位 。今までの恋愛経験なし 。でも今日君に惚れました 。真面目に付き合ってください 。 」
『 … 匠海見て 、初めて手出して頭下げて告白する人見たんだけどどうしよう 。イケメンだよ 。 』
尾崎「 え 、俺に言う?しかもそれ全部口に出して言う? 」
なんと公開告白 。
隣にいた友達らしき人もなんかコソコソ話してる
… さて 、どうやって断ろう ……
『 … あ〜 、あの … えっと …… 』
私が戸惑っていると 、
告白してきた子の後ろからザワついた声が聞こえる 。
そして人混みを掻き分けて来たのは 、
木村「 普通科一のモテ男 、同じくテスト学校1位 、ダンス部キャプテン 、木村柾哉でーす 。 」
謎発言をする柾哉先輩と 、
藤牧「 ……… 」
呆れた顔をしている藤牧先輩だ 。
「 … イケメっ 、! …………… また来ますねお姉さん 」
『 あ … はい … 』
木村「 公開告白とは流石ナンバーワンモテ女 。 」
『 お帰りなさいませ 、ご主人様 !! 』
藤牧「 この状況でちゃんとキャラ保つのね 。 」
木村「 尾崎くーん 、ちょっとあなたちゃん借りていい? 」
『 無理です 』
尾崎「 全然どうぞ!!! 」
『 全然どうぞってなに!? 』
木村「 あそこの席行こ! 」
『 …… 2名様のご帰宅でよろしいですか? 』
藤牧「 まだそれ続ける? 」
『 会長助けて 』
会長「 うちの川合ならいつでも貸しますので 」
木村「 ありがと〜笑 」
『 … 私は物じゃないんですけど 』
文句を言いながら端の席に座る 。
柾哉先輩と藤牧先輩とお茶なんて死にそう 。
藤牧「 … さっきの子めっちゃハイスペックじゃなかった? 」
『 オッケーしても良かったなぁ〜 』
木村「 ダーメ 。どんだけ優秀な人でもああやって自分の自慢したり周りのこと考えないで相手を困らせる人は付き合ったら絶対後悔するから 。 」
『 …… 確かに 。 』
藤牧「 危なかったね〜 。確かにああいう人は付き合ったら束縛激しくてDVされるよ 。 」
『 … えっ 、!!? 』
木村「 あなたちゃんマジで無防備だからね … 今回とか俺がいなかったらどうやって断ってたの? 」
『 え〜 …… 匠海に何とかしてもらいます 』
木村「 尾崎くんがいない時に1体1だったら? 」
『 … それは〜 … 、 』
藤牧「 確かに俺と出会った日もナンパされてたし 。 」
木村「 … 心配だから俺が付き合って毎日守ってあげるよ 」
藤牧「 いや絶対それ言うために今のフリあったやん 」
『 柾哉先輩の説教はガチなのかネタなのか判断できないのでやめて欲しいんですけど笑 』
木村「 でも本当に危ないからね!!笑 」
『 そんな心配されなくても大丈夫ですよ〜 』
藤牧「 … でもさっきさ 、おじさんが帰る時あなたちゃんのスカートの中盗撮してたよ 。 」
『 … は !!!!? 』
木村「 あ〜 、藤牧ガチ怒り事件ね 。 」
『 … 待ってくださいそれ何の話ですか!聞いてないんですけど! 』
藤牧「 … 落ち着いて聞いてね 。つい一時間ほど前 、あなたちゃん気づいてなかったけど俺ら並ぼうとしたのね 。まぁ結局忙しそうで他のお店行ったんだけど 。ちょうど他のお店行こうとした時に 、お会計終えた40代後半ぐらいの男性がスマホ下に持ちながら不自然にあなたちゃんにぶつかってたの 、気づなかった? 」
『 … あ 、確かに道広いのにぶつかってきてビックリしたんですけど … もしかしてあの時ですか!? 』
木村「 結構並んでる人達気づいててザワザワし始めて 、当の盗撮本人はスマホ見てニヤニヤしてるからこれ絶対注意しに行かなきゃって思ってたら京介が走ってその男性のところまで行ってね 、"おい今撮った写真消せよ"って言ったの 。まぁ素直に消したから先生たちには言わなかったけどあれ犯罪だよね 。 」
『 … 嘘 …… そんなことあったんですか … !? 』
多分今年1驚いてる 。
藤牧「 … でも写真見た限りスカートの下ちゃんと見せパン履いてたから良かったね 。 」
『 ……… え 、写真見たんですか? 』
木村「 ……… 俺は見てないよ?でも京介が事実確認のためって 。 」
『 … はあ!!それ見せパン履いてなかったらどうするんですかぁ! 』
藤牧「 まぁまぁ 、とにかく悪用されなくて良かったじゃん 。 」
『 ……… でも追いかけてわざわざ消してくれてありがとうございます 。』
藤牧「 … はい 、これ 」
『 ……… え? 』
藤牧「 …… 俺のパーカー 。今日はそれ貸すから腰に巻いときな 。 」
『 えぇ … でも藤牧先輩めっちゃ薄着じゃないですか 』
木村「 京介は年中半袖短パン系男子だから気にしないでいいよ 。 」
『 … え …… でも 、 』
藤牧「 来るお客さんの半分以上にナンパされてるんだからいつセクハラされるか分からないでしょ?念には念を 。 」
『 …… じゃあ 、すみません … お言葉に甘えてお借りしますね 、 』
藤牧「 いいよ笑 」
木村「 あなたちゃんさ 、明日京介のクラスの出し物一緒に行かない? 」
『 藤牧先輩のクラスの出し物ですか?なんのお店なんですか? 』
木村「 知らないの!? 」
藤牧「 一応全校で一番規模大きくてね 、階段使って色んな教室使ってお化け屋敷やるんだ 。 」
『 … 絶対行きません 。 』
藤牧「 あと柾哉 、俺らのお化け屋敷リア充撲滅のために一人での入場なんだ 」
木村「 ……… マジ? 」
藤牧「 まぁ本当のことを言うと道が狭くて危ないからって理由なんだけど 。でもひとりじゃなきゃいけないのは本当だよ 。 」
『 一人でも二人でも三人でもお化け屋敷は絶対に行きませんから 。 』
木村「 面白そうだから絶対連れていく 」
『 絶対嫌です! 』
藤牧「 今日の午前俺担当だったんだけどさ 、結構怖いらしくて女子とか泣いてるよ 。 」
『 … 絶対行きません!! 』
藤牧「 だから途中で止まっちゃった人には男女関係なく毎回大夢が誘導してあげてるの 。 」
『 ひろむ … って髙塚先輩ですか?この前の 。 』
藤牧「 あーそうそう 、 」
『 あのアニマル系イケメンの髙塚先輩が誘導してくれるなら行ってもいいですよ 』
木村「 そんなんならルール破って俺と一緒に行こうよ 。絶対怖くないから! 」
『 なんか文化祭期間になってから柾哉先輩過保護キャラに変わりましたよね 』
木村「 … うーん 、ライバル大量出現してきたから俺も積極的にならなきゃって思い始めたんだよね 。 」
『 …… ? なんですかその抽象的な回答 。 』
藤牧「 … ずっと思ってたんだけど柾哉ってもしかして … ? 」
木村「 いやいつかは言おうって思ってたけど隠すことでもないしね 。でも京介の予想通りだよ 。 」
藤牧「 … まぁだろうとは思ってたけど 。 」
『 待ってなんの話ですかついていけないんですけど 。二人して私の悪口でも言ってるんですか? 』
藤牧「 ちょっと黙っててね 」
『 酷すぎます!笑 』
木村「 俺は2年の頃からずっとだからね … 本気で狙いに行くから 。 」
藤牧「 … なるほど 。 」
『 ???私そろそろ接待戻りますね〜 。 』
藤牧「 じゃあ二人で男子トークしておく笑 」
『 そうしててください笑 』
そんなこんなで一日目は終了 。
『 足疲れた〜〜!!! 』
会長「 今日だけでも有り得ない売り上げだよ 。 」
『 私かなり頑張ったよ!!!! 』
会長「 じゃあ今度お礼にデートしてあげる 」
『 あ 、要らない 』
会長「 即答! 」
『 匠海〜〜!明日一緒に回ろうね!! 』
尾崎「 それがやねんけど … あなた怒らんで聞いてな 」
『 え 、怒る 』
尾崎「 ……… 明日なぁ 、ちょっと用事出来て午前中は来れないねん 。でも午後からは回れる!!ホンマにごめん!! 」
『 うーん … 午後から回れるならいいよ全然!気にしないで!! 』
尾崎「 ほんま!?怒ってへん!? 」
『 そんなんで怒るわけないなん笑 』(矛盾)
尾崎「 良かったぁ!あ 、でも一人で回るのはやめときな?絶対ナンパされるから 。絶対 。 」
『 も〜 、過保護なんだってば!大丈夫だから! 』
尾崎「 いや絶対危ないから!な!!! 」
『 … 分かったそこまで言うなら笑 』
え〜 、佐野くんとか暇かな?(失礼)
いや迅とフェン誘ったら絶対楽しい!!
まっ 、明日のことは明日決めよ!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!