『 どこ行くーー!? 』
尾崎「 お腹すいた笑 」
『 うーん … じゃあ2階の焼きそば屋さん行こ!確か威尊くんのクラス! 』
尾崎「 ………… 行こか! 」
『 …… 何今の間 』
尾崎「 気にせずに!!! 」
後藤「 あなた先輩!!!来てくれたんだ!! 」
『 やっほ!焼きそば〜? 』
後藤「 そう!!!ちょっと量多くしといたるわ笑 。 」
『 やった 、ありがとう!!笑 』
尾崎「 お前ほんま顔広いなぁ 。 」
『 へへっ 、でしょ!笑 』
尾崎「 褒めてないわ !!!! 」
『 なんで〜 !!? 』
後藤「 はいはい 、カップルさんは早く行ってください〜 」
尾崎『 カップルちゃうわ!!!! 』
『 …… いや待って後藤威尊割り箸一個しか入れてないんだけど 』
尾崎「 あ〜 、あなたなら手で食べれるとでも思ったんじゃ? 」
『 木っ端微塵にしてやるぞ 』
尾崎「 やだ怖いっ♡♡ 」
『 きもちわるいよ 』
尾崎「 しょうがないから2人で使おう 。 」
『 匠海だから良かったわ 。これが雄大とか柾哉先輩とか洸人先輩だったら走って後藤の店まで行くけどね 』
尾崎「 お〜〜 、ありがとう 」
『 褒めてないわ 』
尾崎「 今のは絶対褒めとるやろ!!笑 」
『 匠海のマネです〜! 』
『 … で 、どうする?1本1本にする? 』
尾崎「 アホか 。俺はいいからそれ全部あなたにあげる 。 」
『 え 、やだ太る 』
尾崎「 細いんだからいいじゃん !! 」
『 細くないよー …… 』
結局二人で威尊くんのお店に戻った 。
後藤「 え 、あなた先輩また来たん ?俺のこと好きなんか? 」
『 ちゃうわ 。割り箸一本しか入ってなかったから貰いに来た 。 』
後藤「 あ 〜 、あなた先輩なら手で食べれると思った 。 」
尾崎「 俺と同じこと言ってる笑 」
『 揃いも揃ってクズだな 』
後藤「 口悪っ 」
『 もー 、いいから早く割り箸ちょうだーい 』
後藤「 ごめんなぁ …… 今ちょうど割り箸きれてんねん 。友達が走って買い出し行ってる 。 」
『 いやストックどないなっとんねん 。まだ終わってないのに使い切ったの?笑 』
後藤「 まあ1年生なので !! 」
『 そういうところで後輩感売ってくるのムカつくよ 』
「 … え !! 川合あなた先輩だ !! 」
あれ …… 知り合いだっけ …… ?
『 え 、と ………… あ !! 昨日威尊くんと一緒にメイドカフェ来てくれた子 !! 』
「 覚えてるんすね … !! 記憶力絶対いいっすよね 、頭いいんですか !! 」
後藤「 いや毎回赤点ギリギリやで 」
『 なんで知っとんねん 』
尾崎「 …… 」
後藤「 あなた先輩が言っとったやん笑 」
『 そうだっけ?笑 』
「 … あの〜 、お二人さんって付き合ってるんですか? 」
え ?
『 そんなんじゃないよ!!!!! 』
後藤「 そんなんでもええねんけどなぁ 。 」
「 なるほど〜 … まぁ威尊頑張れよ 。 」
後藤「 頑張るわぁ 。 」
尾崎「 威尊くんは今でもあなたに未練あるよ 。 」
『 … そうなのかなぁ 、私には分からない 。 』
今は 、匠海と屋上でお話中 。
尾崎「 今日放課後会うんやろ? 」
『 … うん 。 』
尾崎「 … 俺が入り込んで言うことじゃないけど …… あなた 、自分に素直になってな 。 」
『 …… 自分に素直に 、?? 』
尾崎「 …… 後悔しないでほしいから 。付き合うなら付き合うで 、自分の気持ちと向き合ってな 。威尊くんは悪い子じゃないっていうのは俺も分かっとるし 。とにかく 、あなたが幸せになれる選択をしてほしい 。 」
『 ………… うん 。ありがとう 。 』
会長「 みんな二日間お疲れ様 。おかげで売上金額全校2位でした!!! 」
「 いぇーい!!!!! 」
会長「 今日この後 、このお金で全員で焼肉店行くので 、今日はいっぱい遊びましょう!! 」
尾崎「 やった〜!!!! 」
「 私たちメイドが頑張ったら 、ね〜!! 」
「 お前らより川合さんの方が頑張ってたからな! 」
『 え 、私?いや私は何もしてないよ!!みんなが接待してくれたから!! 』
「 まぁ 、確かにあなたのおかげで売り上げ上がったもんね!笑 」
『 ええ 、そんなことないよ〜 』
会長「 はいはい 、じゃあSHRは終わるので準備出来た人から行きましょう! 」
「 はーい 。 」
尾崎「 …… あなた 、頑張ってな 。 」
『 うん … ありがとう 。 』
みんな帰る準備が終わり 、
ぼちぼち教室から人が減っていく 。
会長「 あなた?行かないの? 」
『 … あ 、ちょっと … 用事あるから 、先行ってて!後から合流する! 』
会長「 …… 了解 、待ってるね 」
『 … うん! 』
窓から夕日が綺麗に見える 。
疲れきった体を癒してくれる 。
ガラガラガラ 、と ドアが開いた 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。