{祐也side}
オレは顔をあげた。
そこには、若葉ひよりさんがたっていた。
今は休憩時間。オレはデスクでコーヒーを飲んでいた。
若葉さんは、話しやすい人だった。
すぐに打ち解けることが出来た。
俺たちはお弁当を食べながら話していた。
オレは一瞬立花のことが頭をよぎったが、返事をOKした。
若葉さんは、美しい顔で微笑んだ。
オレはドキッとした。
……なんだ?なんなんだ、この気持ち。
立花のことを考えながら、ランチを終えた。
お昼休憩がもうすぐ終わるとき。
騒がしい声が隅から聞こえた。
どうやら、数人で若葉さんに詰め寄っているようだ。
オレのせいでこうなっている……?
オレは迷わず駆け出した。
オレは笑みを作って先輩の前に行った。
先輩の顔が一気に赤く染まる。
オレは優しく微笑み、若葉さんをつれてその場をさった。
若葉さんは頭を下げてきた。
オレは静かに自分のデスクに戻った。
若葉さんは、赤くなった顔を手で隠していたのをオレは気づかなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。