あなたside
((ギシッ))
ベットがたゆむ音がした。
それと同時にお腹あたりが沈んだ。
『ん、?』
「あ、起きちゃった」
『うん、』
「おはよ」
そこにいたのは
にいにだった。
『どーしたん?』
そ「いや、あなたと全然喋ってないなーって思っただけ」
そー言ってもらえて嬉しかった。
だけど
喋れてないのは
にいにがあの女の隣にいたからだ。
そう考えると腹が立った
『あっそ』
そ「どーかした?」
『いや?あの女のとこ行かなくていいんかなー?って』
少し口調が強くなってしまう
そ「え?」
『行きたいなら行ってこれば?』
そ「なんでそんなこと…」
『行ってきーや、私と喋るより楽しいんやろ?』
そ「そんなことないから」
『もーいい、出てって。』
そ「ごめん」
((バタン))
ああああああああぁぁぁ
なんでだよ。
なんでこーなっちゃうん。
ばかだ。
やっとにいにと話せたのに
ばかだ
もーいや。
『ごめん…』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。