第7話

ヒカぎぞ編3
891
2022/11/14 14:09



おんりーさんたちに案内されて来たのは、冬木市にある物静かな場所にある建物。
ぼんじゅうる
ここが俺たちのアジト『ドズル社』
ぎぞく
ドズル社…
ヒカック
…………
おんりー
さ、どうぞ中へ
俺とヒカックはゆっくり中に入る。


中に入ると、そこには5人いた。
ドズル
おふたりがヒカックさんとぎぞくさんですね
ドズル
ようこそ、ドズル社へ











ここの人たちは、とても暖かかった。



俺とヒカックは行くあてもなかったから、しばらくドズル社の皆さんにお世話になることにしたんだ。
ヒカックは、まろくんという子と直ぐに仲良くなって、一緒に遊んでた。
おんりーさんやぼんじゅうるさん、そしてドズル社長、おらふさん、MENさん、ネコおじさん…みんな優しくて、どんどん打ち解けて行ったんだ。


ヒカックはまろくんと一緒に色んなものを使って遊んでた。殆ど外との接触を経たれていたから、初めて見るものが多かったんだろう。色んなものに興味を持ってまろくんに聞いていた。
ヒカック
まろくん!これなに?
まろ
これ、トランプって言うんですよ!
ぎぞく
(トランプも知らないのか…)
俺はふたりと少し離れたところで読書をしていた。
ふたりの会話は聞こえてきて、少し気になったから聞き耳を立ててたけど…

ヒカックと1年近く一緒に居たけど、ここまで外の世界のことを知らなかったのか…
おんりー
まーくん
まろ
あ!りーちゃん!
すると、おんりーさんとおらふさんがやってきたんだ。
おんりー
定期検診の時間だよ
ぎぞく
(定期検診?)
まろ
はーい
おらふくん
ヒカックさんとぎぞくさんも、ついてきてもらってもいいですか?
ヒカック
ぎぞく
…………







おんりーさんとおらふさんに連れられ、やってきたのはドズル社内にある一室。
中に入るとそこは和室で、15畳くらいの大きさ。中はとても綺麗に整理されてて、床の間もあり、部屋の真ん中にはちゃぶ台があった。
すると、
ドズル
あ、みんな
ドズルさんと、知らない誰かが部屋に入ってきた。
???
お待たせしてしまいましたかね
おんりー
いえ、自分達も今来たところです
ぎぞく
あの…こちらの方は…?
ドズル
彼はタツナミ先生
ドズル
僕らが昔からお世話になってるお医者さんです
タツナミ先生
はじめまして、タツナミシュウイチと申します
タツナミ先生
紹介に預かったとおり、医者をしています
タツナミ先生はちゃぶ台の所へ行き、そのまま腰を下ろし正座する。
タツナミ先生
さてと、まろさん
タツナミ先生
あれから違和感とか、ないかな?
まろ
はい!大丈夫です!
ちゃぶ台を挟んでまろくんがタツナミ先生の正面に座る。
タツナミ先生
本当かな〜?
タツナミ先生
じゃ、右手出してくださいね
まろ
はーい
するとタツナミ先生は、まろくんの右手を両手で触る。
ドズル
タツナミ先生も異能持ちでね
ドズル
他人に触れるとその人の体の異常が分かるんだよ
ぎぞく
えっ、すごい…
タツナミ先生
まろさん
まろ
はい
タツナミ先生
最近頑張りすぎてませんか?
おんりー
え?
まろ
…………
タツナミ先生
最近寝不足でしよう?うっすらですが青いクマができてます
タツナミ先生
血行不良により血液中の酸素濃度が低下していますね
おんりー
まーくん?
まろ
…うぅ…やっぱり先生にはバレちゃうか…
まろ
テンションで誤魔化せるかなって思ったけど…
タツナミ先生
私を誤魔化すのは100年早いですよ
タツナミ先生
多分、まろさんのことですから皆さんに心配かけたくなかったんですよね?
まろ
……はい
まろ
ごめんなさい…
タツナミ先生
しっかり栄養取って、ゆっくり寝てください
ドズル
まろくん、ゆっくり休んで
まろ
はぁい
タツナミ先生
さてと、ぎぞくさんとヒカックさんを診ても宜しいですか?
ぎぞく
僕らもですか?
タツナミ先生
はい、念の為に









タツナミ先生
はい、おふたりとも健康ですね
タツナミ先生
大丈夫ですよ
ぎぞく
あ、ありがとうございます
ヒカック
ありがとうございます!
ドズル
タツナミ先生、この後…
タツナミ先生
はい、分かっておりますよ
タツナミ先生
それでは私は一旦失礼しますね





















ぎぞく
そういえば、なんで和室だったんですか?
ふと気になったから、おんりーさんに聞いてみた
おんりー
あー、先生曰く、心が落ち着くからだそうですよ
おんりー
ドズル社に診察室がないのも理由ですけど…
ぎぞく
なるほど…?

















ドズル
…先生、ヒカックさん、どうでしたか?
タツナミ先生
……あれはマズイですね
タツナミ先生
マズイというか、ちょっと言葉に表しにくいんですけど…
タツナミ先生
ネコおじさんに送って貰った資料を見て、もしかするかもとは思いましたが…
ドズル
…やっぱり、そうですか…
タツナミ先生
いつ壊れてもおかしくないですよ、彼の今の状態は…
ドズル
……させません
ドズル
奴らの企みになるようには、絶対に





続く


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