あの事件から一週間が経とうとしている。
茉莉花は私たちから言う前に自ら離れていった。
北人とは、、
実は進展なし。
自分でも不思議だけど、何事もなかったかのように過ごしてる。
そう言って部屋を出た。
すると、
『ゴンッ』
そうやってとっさに謝ったのに、相手は誰かと
思ったら北人だった。
そう言いながら私が落としたペットボトルを
拾ってくれた。
「あなたさーん」
向こう側からそう呼ばれた。
そう言って私たちは手を振りながら別れた。
その日の20時ごろ。
今から北人をご飯に誘おうと思います…
予定合うといいな…
[今度夜いつ空いてる?ご飯行かない?]
返信も既読もつかなかった。
誰かとご飯食べにでも行ってるのかな
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北人said
今は涼太さんと玲於さんと壱馬さんでご飯に来ている。
みんな忙しい中、玲於さんのお家にお邪魔してます
ふとスマホを見ると、あなたからLINEが来てた。
24分前に。
[今度夜いつ空いてる?ご飯行かない?]
いつもと変わらない、あなたらしい文面。
あの事件があったのに、あなたは俺の気持ちに気づかないのだろうか…
あっ、間違えて既読つけてしまった。
どうしよう。
そう言ってもらえたから電話をかけた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。