あの “ 岩田剛典 ” の家に来てしまった。
よかったのだろうか…
つい素をだして思い切って『撮りたい!』なんて
言ってしまったばかりに…
そう言って笑った彼。
そんなに美しい顔をかっこよく撮ることなんて、
素人でもできる。
本当に隙がない。
全ての瞬間において、美しい。
だからちょっと、
乱れた、本能剥き出しな姿も見てみたい。
そう思ってしまった。
カメラを取り出した私は、仕事モードに入る。
岩田さんについて色々聴きながら撮影をする。
そのつもりだったのに…
しばらく悩む彼。
そうか、
趣味もなにも、こんなに多忙なんだから
趣味なんてないよな。
“ 岩田さん ”は、口角を少しだけあげた。
そういうと、彼は私から視線をずらして、
私は気づいた。
彼の耳が少し赤く染まったことに。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。