第4話

不意に見せた甘さ
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2018/05/27 15:31
きょとんとして二宮先輩を振り向く。

二宮先輩はいつの間にか私から離れていて、声を殺して爆笑していた。

「高崎、お前顔すげぇ真っ赤だぞ!どんだけ男慣れしてねぇんだよ……くくっ」

「……え」

確かに顔めっちゃ熱いけど……え、誰のせいだと……。

「悪い悪い、からかいすぎた。そんなに赤くなると思わなくて……可愛いな、うん可愛い」

ポンポンと私の頭をあやすように優しく叩く先輩。それも、愛しいものにだけ向けるような甘い微笑みで。

当然、私の顔は更に赤くなった。

「……わっ、わざとだったんですか!?」

「逆に素でやってたと思ってたのか?わざとだよ。俺天然じゃねぇし」

――ッそうですかそうですよね!!

私はなんとなくドキドキして損したような気分になり、ハァー……とため息をついた。

「ん?もっかいしてほしい?」

「しなくていいです!」

「残念。んじゃ続きな」

切り替えが早いらしい先輩は、次の瞬間には真面目な顔つきで私のシュートフォームを観察し、ダメなところを徹底的に直していってくれた。

さすが男子バスケ部のエースなだけあって、アドバイスは的確だし、教え方も上手かった。

ただ、時々、

「今の、悪い癖が出てたぞ。さっき言っただろ。気をつけろ」

「マジですか……はい」

「うっそ。ちゃんとできてたから安心していいぞ」

「は!?もう、なんなんですかー!」

「くっ、ははは」

こんな風にからかわれたけど。


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3話の「指導開始」が「始動開始」と変換ミスをしていましたので修正しました。
すみませんm(_ _)m

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