第7話

真意がわからない
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2018/05/31 15:01
居残り練習は、部活が終わる7:00から一時間のみ行える。

ちなみに今は7時半くらい。この時間になると、涼しくなってきて練習しやすい、けど……。

「あの、先輩!そろそろ離れてもらって大丈夫ですから!」

先輩が昨日と同じようにくっついてきているせいで、体温が上がりまくってものすごく暑かった。

マジ、なんで!?昨日はあの最初の十数分だけだったのに今日は倍以上に長いよ!?

「平常心だ平常心。これは“練習”なんだぞ、集中しろ」

「またからかってるんですか?」

つい言ってしまった。

二宮先輩の声が少し低くなる。

「は?ちゃんと教えてるよ。現にさっきから連続でシュート入ってるだろ」

「……本当だ」

「気付いてなかったのかよ」

先輩の押し殺した笑い声がすぐそこで響く。

私は疑ってしまったことを反省した。

「……すみません、生意気でした」

「気にすんな。よし、今から俺なしでシュートしてみろ。10本中8本入れられたらオッケー」

「はい!」

「入れられなかったら罰ゲームな」

罰ゲーム……?

何だろうと考えていれば、先輩は笑顔で言い放った。


「第1回考査の順位を教室で叫ぶ」


――高崎光は3000のダメージをくらった。

第1回考査の順位、って……。私、中学とは比べ物にならないくらい悪かったんだけど。それを教室で叫ばせる気ですか?

「絶対やだ……」

「それなら入れろ。真剣に打ったら必ず入るから。もし5本切ったら俺の教室で叫べよ」

二宮先輩の教室。すなわち、2年3組。

もし5本以上外したら、全く知らない先輩達の前で、私は……。

「入れます。」

私の闘志がゴオッと熱く燃え上がった。

先輩はうん、と頷いてエールを送ってくれた。

「頑張れ」

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