第2話

【お題】攻めが受けに嫉妬してハグされる②
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2020/06/06 16:23
〜照史side〜

淳太「なぁ、照t」
照史「なぁなぁ濵ちゃん!!今度一緒にカラオケ行かん?」
崇裕「ええなぁ!!何時にする?てか何歌う?」
照史「うーん…あ!そや、濵ちゃんと俺の曲にせん?」
崇裕「お?あの曲いっちゃいますか!!(笑)」
照史「いっちゃいましょ!!!(笑)」

また淳太を避けてしもうた。
最近淳太に近づくのが怖い。
いつもの様に淳太に笑いかけられない。
いつもの様に淳太の小さい声にも反応出来ない。
淳太に何かされた、とかそういう訳では無いから淳太に聞かれても、さり気なくかわしてまう。

何時もなら淳太を見かけた瞬間「淳太!!」と笑いかけられるのに…。
何時もならどんなに小さい声でも「どしたん淳太?」と聞けるのに…。
何時もなら━━
何時もなら━━

何時もなら淳太に向けるはずの笑顔は、声は、ボケは、ツッコミは、全ては、淳太に向けられない。

何故なら、聞いてもうたから。

世間の声を。

ある人は気持ち悪いと、またある人は桐山照史のどこがいいのかと…。
そんなん俺が1番聞きたいわ!俺よりかっこいいジャニーズはごまんといる。俺より可愛いジャニーズもぎょうさんおる。歌には自信あるけどダンスだって、おもろい奴だって、いっぱい居てる。俺が淳太くんに不釣り合いなのは俺がよう知っとるんや…。でも………

「こう…ストレートに来ると…やっぱりクるもんがあるなぁ」

ガサガサと音を立てて床に散らばるのは、所謂脅迫状というものだ。
内容はいつも決まっている。
〝ナカマジュンタニチカズクナ〟
〝ナカマジュンタニハモットフサワシイヒトガイル〟
〝キモチワルイ〟
〝シネ〟

今までも少なからずこういう事はあった。
だがこんなにはっきりと言われるのは初めてで、こんなに憎悪の感情をビシバシと受けるのも初めてだった。
脅迫状が届き始めて暫くしてから、いつもの紙とは違うものが1枚あった。見てはいけないと脳が警告を鳴らしている。
でも俺は………

サクッ

「イ゙ッ!!」

裏側にカッターが隠されていたらしい。俺と淳太のツーショット写真。俺の顔の部分が滅多刺しにされている。
自分の顔面が滅多刺しにされている写真。裏側にカッターがあり狂気を感じさせる。そして何度も来る脅迫状。疲れきってた俺の頭を混乱させるのには十分すぎた。

「カヒュッッ」

上手く息が吸えない。

目の前がぐるぐるして足がフラフラする。
あかん今日はこれから撮影あるんに。みんなに迷惑かけてまう。

淳太に……

嫌われてまう……。


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