第29話

🏐✾
52,422
2023/01/05 08:34







午後からはフリータイム






別にすることも無いので、体育館裏でぼーっと雨を眺める













体育館では、侑さんと日向、梟谷の人達...


あとは、この前ぶつかった黒尾さんもいた


















あなた
梅雨かぁ...



上から落ちてくる雨を見ながら、そう声を漏らす





そっか、もう梅雨入りしたもんね



そりゃ雨か。悲し。







あなた
.....つか、眠いな






梅雨のせいか、眠くてだるい




低血圧か?









そう思いながら、その場を立ち上がる









あなた
...暑...




外は蒸し暑いし、雨だし。


部屋に戻って寝ようかな。









そう思い、私は体育館から離れた










宮侑
宮侑
……















合宿所の部屋は、女マネは別部屋


その他は、各学校ごとに分かれている







でも、ただ、就寝時は畳の床の上に敷き布団を引くので


昼は敷き布団を出せない






特にこれとした理由はないけど、


昼間から部屋に敷き布団してガチ寝してたら迷惑じゃん?











あなた
くっそ…眠いけど寝れない…








雨が降り、蒸し暑い合宿所の廊下を歩きながらそう呟く


すると、廊下の向こうから、見慣れない赤髪の人が歩いてきた。












あなた
えっ…
天童覚
天童覚
なによー



見慣れない赤髪の人は、私のことをマスク女と呼んだ天童さんだった。



タオルで頭を拭きながら、不満足そうに声を上げている。



雨に濡れたんだろう。髪から水が滴っていて、少し寒そうだ。





いつもはワックスで髪を立ち上げてるっぽいけど…



今は、サラサラで髪が下りてる…










羨ましいくらいの髪質だな













あなた
ちょ、髪…
天童覚
天童覚
あー、雨で濡れたんだよネー。
せっかくセットしてたのに。



髪の毛先を摘み、クルクルと弄りながらそう言う天童さん。


濡れていても分かるフワフワ感。


それを見ていると、少し好奇心が湧いてきた。



あなた
え、ちょ、サラサラ…
触っていいっすか、

天童覚
天童覚
いーよー






意外にも快く、そう言って、その場にしゃが込んでくる天童さん。


身長を合わせて、髪の毛を触らせてくれるようだ。



恐る恐る、天童さんの赤髪に手を伸ばし、指先を触れさせる。





あなた
うっわ…サラサラ…やば…
羨まし…かっこよっ…









サラサラしてて、見かけよりもずっと柔らかい。




感化の声を上げながら、天童さんの髪を撫でていると、ふいに天童さんが口を開いた。







天童覚
天童覚
じゃあ、髪触らせてあげたんだから、俺のお願いも聞いてネ







意地悪く笑いながら目を細める天童さん




嫌な予感がしたのもつかの間、天童さんは、私のマスクの紐に手を伸ばして、ニッと笑った










天童覚
天童覚
マスク外してみてよ










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