第72話

63話
16,209
2020/03/23 06:22
あなたside

今日は本屋に来ている

暇だったし、何より家がうるさかった

休日ぐらい静かに過ごせないんかね?


そして私は特に欲しい本がなかったから店を出た

それからフードコートに立ち寄った

別にお腹は空いてない

ただ、食品サンプルを見るのが好きだから寄っただけ
しずく
しずく
あれ?お姉ちゃん!
裏から聞こえるかん高い声

はあ…何で会わないと行けないの?
しずく
しずく
お姉ちゃんも来てたんだね
あんた達も全員いるね

はぁ…
莉犬
莉犬
珍しいですね、買い物ですか?
あなた
あなた
いえ、特には
しずく
しずく
ねぇ、お姉ちゃんも何か食べない?
しずく
しずく
あっ!クレープとか!
んな、シャレっけたもの食べるか

生クリームとか好きじゃないし
あなた
あなた
いらない
ころん
ころん
いいじゃん、しずく
ころん
ころん
僕達と食べようよ
ええ、どうぞ

早く行け
でも、そんなに人生甘くない
あれ?君、可愛いね
まあ、こうなった

しずくを見ながらニタニタする男

いやー、モテるっていいなー(棒
さとみ
さとみ
やめてくれません?
ねね、俺と遊ばない?
桃髪さんを綺麗に無視して話しかける

いや、別にいいんだよ?

だけどさ…目の前に居んなよ

邪魔だよ、どけよ

私が見えねえのか?

すみませんね、影が薄くて

だけど、お前が前にいると帰れないんだよ

とっとと退け
君、僕の美的センスにピッタリあうよ
いやー、僕ってセンスがありすぎて
やっぱり、君みたいな子は僕の隣を歩いた方がいいよ
なんだよ、自慢か?

ナルシストが…どけよ

人の帰宅を邪魔すんな
しずく
しずく
えぇ…と…
嫌ですってさっさと言えよ

こっちも迷惑してんの
ななもり
ななもり
あの、嫌がってるじゃないですか
ほら、早く行こうよ
僕のセンスにピッタリな店があるんだよ
これもまた綺麗に無視

はぁ…

本当、本日何回目のため息だか…

たっく、邪魔だって…
あなた
あなた
…け…よ…
すとぷり
すとぷり
?!
あなた
あなた
さっさとどけよ
ん?
あなた
あなた
さっきから人の目の前で語ってんなよ
しずく
しずく
お、お姉ちゃん…
え?!お姉ちゃん?
こんな僕のセンスに合わない子が?
あなた
あなた
あんたのセンスにあってなくて良かったよ
あなた
あなた
だいたい、聞いてればセンス?
あなた
あなた
それはその服も?
ああ、いいセンスだろ?
あなた
あなた
バッカじゃないの?
あなた
あなた
今、時代わかってる?
あなた
あなた
令和だよ?昭和じゃないから
あなた
あなた
それに周りの冷ややかな視線にも気づかないわけ?
あなた
あなた
出直して来いよ、ナルシストが
っ…
まぁ、ここまで言われると人は逃げて行くもの

ナルシストは帰って行きました
あなた
あなた
はぁ…
るぅと
るぅと
あなた、大丈夫でした?
あなた
あなた
何がですか?
るぅと
るぅと
いや、すっごい怒ってたから
あなた
あなた
しいて言うなら、目の前で邪魔だったからキレただけです
るぅと
るぅと
へぇ
あなた
あなた
では、私は帰るので
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回はここまでです!

それでは・△・)ノ バイバイ

プリ小説オーディオドラマ