あなたside
私は部屋を飛び出して走った
息がきれても…走った
疲れて止まった場所は橋の上だった
この橋は家から200メートルぐらいの場所
よく、ここまで走れたなと思った
私は橋の塀の部分に座った
きっと今の私を見た人は自殺をしようとする人に見えるだろう
下を見れば20メートルぐらいの高さ
下に流れる浅い川
溺死ではなく転落死だろうな…なんて呑気に思う
少し重心を前にすればあとは落ちるだけ
重力に抗うことなく下に真っ逆さま
落ちれば冷たい水に
なくなっていく血液
嫌だな…痛いのは…
どうせ死ぬなら楽に死にたい
痛くもなく悲しむ暇もなく
そんな事を思いながら私は塀の上に立ち上がった
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今回はここまでです!
それでは・△・)ノ バイバイ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!