第54話

ヒョンじゃなくて グクside
13,399
2020/09/12 14:50
料理をしているヒョンは、危なっかしい。
包丁が指のすぐ近くにあるし、
食器も落ちそうだし、、、

でも、僕が行くと怒られちゃうから
影からみるしかなくて、
テテ
テテ
いたっ!!
え、

僕は急いでキッチンに行った。
グク
グク
ヒョン?
テテ
テテ
グガ?!
テテ
テテ
なんでもない。大丈夫。


そう言っているヒョンの手からは血が滲み出ている。




はぁ。ヒョン。なんで隠すの?
だから、心配だったのに。






僕は我慢出来ず、ヒョンを後ろから抱きしめた。

グク
グク
ねぇ、ヒョン。
危ないことしないで、
グク
グク
その手どうするの?

ヒョンは、その手を隠した。
テテ
テテ
だから、大丈夫だってば


僕はヒョンの手を掴んでリビングに連れて行った。
テテ
テテ
ちょ、グガ、
グク
グク
ソファに座っててください。
僕は絆創膏を持ってきた。
グク
グク
手、出してください。
テテ
テテ
ん、
グク
グク
貼れましたよ。
テヒョニヒョン、料理出来ないんですから。
もう、危ないことしないでください。
テテ
テテ
危なくなんかない!
だいたい、お前は俺より年下なのに
なんでそんな上からなわけ?

俺はお前のヒョンなんだからな!

そういきなり言うと、ヒョンは家を出ていってしまった。



【⠀俺はお前のヒョンなんだからな 】
その言葉に少し悲しさを覚えた。

ヒョンじゃなくて、僕はあなたの
に、なりたいのに。

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