第28話

28.
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2021/04/25 14:37

の、っの、松野!!」

ん、、


やば、寝てた。




顔を上げると、

目の前には先生がいた。






先生「忙しいのはわかってるけど、ずっと寝てるやろ。ちゃんとやってるやつもおるねんからしっかりし?」
あなた「…すみません、」


…頭いた、、


寝過ぎたかな。





瞼、重い、




なんて思ってたら、

チャイムがなった。





「起立、」


…やばい、

立てない、


先生「松野、まだ寝てるん?」
あなた「っ…」
流星「…先生、松野さんしんどいんやと思います、」





流星…
先生「号令、していいよ」
「…気をつけ、ありがとうございました」

気持ち悪い…


目が、ちかちかする。






流星「大丈夫?」
あなた「…保健室、行ってくる。先生に言っといてもらっていい?」
流星「うん。1人で行ける?」
あなた「大丈夫、」


なんとか力を振り絞って、

わたしは歩き出した。



廊下、なんか人多い。




…そっか、もう、昼休みだ。






周りの音が、

どんどん遠くなっていく気がした。


気づけば、前もほとんど見えなくて、

これ、どうしたらいいん…?


あなた「っ、」
「あっ、」



誰かと、肩がぶつかって、


わたしはそのまま座り込んだ。






「ちょ、松野あなたじゃん。」
「え?大丈夫ですか?」 



まわりが、

ざわつき始める。


最悪…


「なに?倒れた?」
「最近忙しそうだしね」
「先生呼ぶ?」
「えー、はよ食堂いこ?」
「やな笑」


動けない、

どうしたらいいん?



ねえ、

誰か…


見てないで助けてよ、


誰か、って、

誰もおらんよね。


…もうなんでもいいから、

そんなに騒ぎ立てないで、






「あなたっ!」


そう名前を呼ばれた瞬間、

身体がふわっと浮いた。






目を開けると、


しゅんが、

わたしの顔を心配そうに見ていた。


駿佑「ちょっと我慢してな。」



女子の、叫び声が聞こえる。

悲鳴に近い声だった。




なんで?

なんで…



学校やで、ここ?

こんなに人おるのに、



何考えてるん?




いろいろ、

変なこと言われるかもしれないのに。






でも、


嬉しいって、思ってしまった。




しゅんの腕の中は、

広くて、あったかくて。

あなた「しゅん、」
駿佑「ん?」
あなた「ありがと…」


しゅんは、

照れたように、頬を赤くしてはにかんだ。




ずるいよその顔。



わたしはぎゅっと、

目を瞑った。


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