「吸ってー…吐いてー…」みたいな在り来りなセリフ



それらを駆使して術師的な雰囲気醸し出してたが



目を瞑って、と伝えがくんって体を揺らした時



あまりにも細くて折れそうな程だった



体も思考も放棄、脱力させることに成功させてしまい

最初は相手が出来る簡単なことを指示して



催眠にかけるといいとは言ってたが予定と狂った



最初から無理難題を伝えると相手の潜在意識が



抵抗して術を破ってしまい相手の意識が表に出るらしい

催眠状態のこの子を目覚めさせる



ゆっくりと目を開け、ぼーっと視線が定まっていない



皆が呼び掛けても自ら口を開くことは無い



表層だけが催眠状態なのか深層では自我が残ってるのか

催眠内容を提示したのが彼だったからか



「ほら、こっちだよ」とさとみくんの背中から



ひょっこり顔だけ覗かせ私の元へ向かうように促してた



だがしかし…ころんくんを見つけた瞬間ぱぁぁと



虚ろだった瞳に色を取り戻す

やばいやばい、趣旨変わってきた



いきなり莉犬くんは彼を抱き締め頬擦りし始めた



「助けてー！！」真っ赤になったころんくんの頬を



大きな手で包み込み宝物を見つめるような蕩けた表情

どのサイトから探したんだっけー…！



何度もスクロールして検索を何往復もする



探しているが見つけるのに苦戦し難航していた



頭が混乱している最中、ようやく発見した解き方

指をパチンと鳴らして、恐る恐る莉犬くんの元へ



近寄るとパチパチと不思議そうな顔で瞬きをしていた



ころんくんを見つめてるのは事実無根だけど



先程のような取り乱し具合ではなくなったから

かかりやすい人の特徴に当てはまってたから



莉犬くんに実験台みたいな形で体験してもらったが



やり方ミスると影響がデカそうだn

"オレのこと…好き、かな？"

＿＿＿＿＿まさかこっちに、、、伝染した！？