〜スズ目線〜
私は、ごく普通の家庭に産まれた。
優しい母。優しい父。
私も学校生活を楽しんでいて、とても幸せだった。
それが変わったのは、ある日のこと………
私は目を覚ますと、知らない部屋にいた。
部屋にはドアがついている。
私は部屋の中を探して、なんとか鍵を見つけ出した。
そして、鍵を開けて、部屋の外に出た。
部屋の外には廊下が続いており、私は廊下を進んだ。
廊下を進み、リビングにつくと、そこには数人の人がいた。
それから、人狼ゲームが始まった。
何人もの人が処刑され、死んでいった。
そして、私は最後の殺し合いまで
生き残った。
カチャ
私は女性を追い詰め、女性に銃を
突きつけた。
『私を殺すの…?』
その言葉が頭に残った。
カチャン
私は銃を床に落とした。
女性は優しく笑った。
バァァァンッ
私は目を疑った。
その女性の頭から、血が出ていた
からだ。
女性は動かなくなった。
私は泣いていた。
私は見る物全てを殺すような目つき
で、ラビを睨みつけた。
ど、どういう事……
私は全て悟った。
人狼ゲームは、2回生き残らないと
終わらないんだ。
私はラビの案内で建物を出た。
建物を出た後、私がいた建物は大きな音
をたてながら崩れていった。
〜ナナミ目線〜
私は恐る恐る聞いてみた。
私には心あたりがあった。
姉を殺した、あの殺人鬼の事だ。
私は耳を疑った。
スズの話が本当だとすれば、人狼ゲームの
被害は最小で1人に抑えられる。
スズは床に崩れおちた。
スズは銃を自分の頭に突きつけた。
私はスズを止めようとした。が、脚が動かなかった。
バァァァンッ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。