第8話

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2023/04/25 15:19
その写真でこの任務に興味が湧いたあなたは
例の袋小路に行ってみる事にした
あなた
確か…ここだった筈だ
芥川龍之介
羅生門…叢!!
袋小路に顔を覗かせると、
芥川と、人虎が激突寸前の所だった
急いで止に入ろうとするが、
先約がいたようだ
太宰治
はーい、そこまで
太宰は、異能力【人間失格】を使い
両者の異能を解除する
その瞬間、人虎は気を失って倒れる
芥川龍之介
なっ…!
樋口一葉
貴方は探偵社の…何故ここに?
太宰治
美人さんの行動は気になっちゃうたちでね…
こっそり聞かせてもらった
樋口一葉
まさか!
樋口のポケットに盗聴器が入っていた
それで状況を把握し、ここに来たのだろう
樋口一葉
まさかあの時に…
では最初から、私の計画を見抜いて…
太宰治
ほらほら起きなさいよー敦君
三人も負ぶって帰るの厭だよ、私
樋口一葉
生きて返すと思っているのか!
樋口は太宰に銃口を向けるが
芥川が口を挟む
芥川龍之介
やめろ樋口、お前では勝てぬ
樋口一葉
…芥川先輩…でも
芥川龍之介
太宰さん。
今回は退きましょう…
しかし、人虎の身柄は必ず僕ら、
ポートマフィアがいただく
太宰治
…なんで?
芥川龍之介
簡単な事、その人虎には
闇市で懸賞金が懸かっている。
賞金の額は七十億
太宰治
それは随分と、景気の良い話だねェ
芥川龍之介
探偵社にはいずれまた伺います。
ポートマフィアは、必ずその七十億を奪う
太宰治
では、武装探偵社と戦争かい?
太宰は不敵な笑みで、芥川を見据える
太宰治
やってみたまえよ。
やれるものなら
その姿は、まるで昔の太宰を見ている心地がした
樋口一葉
零細企業如きが…
我々はこの街の暗部そのもの…!
この街の政治、経済の尽くに根を張る!
樋口一葉
たかが十数人の探偵社如き、
三日と待たずに事務所ごと灰と消える!
樋口一葉
我々に逆らって、
生き残ったものなどいないのだぞ!
太宰治
知ってるよ、そのくらい
芥川龍之介
然り。
他の誰より、貴方はそれを承知している
芥川龍之介
元、ポートマフィアの太宰さん
あなた
……
太宰治
所で、さ
そこに誰かいるようだけれど
あなた
!(気配を隠すのを忘れていた)
芥川龍之介
……
芥川は羅生門を出し、樋口は戦闘態勢に入る
芥川龍之介
!いや、この気配は…
あなた
悪いな、盗み聞きするつもりじゃ無かったんだが
太宰治
あなたさんっ…!?
芥川は異能を解除し、
樋口は体制を整え、あなたに敬礼する
芥川龍之介
申し訳ありません
敵襲かと思い
あなた
謝らなくていい芥川
私が話を盗み聞いたのが元凶だ。
人虎の捕獲には失敗したようだが…
樋口一葉
そ、それは…
芥川龍之介
申し訳ありません…あなたさん
あなた
別に怒っている訳じゃない
ただ、彼とは少し面識があるんだ
あまり痛め付けるのは目に余る。
芥川龍之介
っ………
あなた
とは言え、これは単なる私の私情で
任務とは無関係だ
私がどうこう言う筋合いは無い
あなたは敦の元に行き、敦のポケットに
数字の書いた紙を入れた
そして微笑むあなた
その節、芥川は敦を睨み付けていた
芥川龍之介
(一体いつあなたさんと知り合った
知らぬ、知らぬ、知らぬ!!)
すると太宰はあなたを後ろから抱きしめた
あなた
っ太宰…?
樋口一葉
なっ…貴様…!
あなたさんに無礼だぞ!!
太宰治
ずっと会いたかった…あなたさん
太宰は抱きしめる力を強め、
あなたの肩に自分の顔をグリグリと押し付ける
それは、昔よく太宰があなたにしていた事だ
あなた
だ、太宰、一度離してくれないか…
太宰治
いやです
離したら逃げる気でしょう
此奴には何でもお見通しか…
芥川龍之介
太宰さん。
あなたさんに無礼を働くのなら
幾ら貴方とは言え、容赦しませんよ
太宰は芥川の言葉をガン無視し、
あなたに抱きつき続ける
芥川龍之介
…チッ…
太宰は、芥川が攻撃できない事は分かっていた
何故なら、自分に攻撃すればあなたにも当たる。
つまり芥川は攻撃できないと分かっているからである
更に、彼がもし羅生門で攻撃してきても
自分の異能力で防げるからだ
太宰治
あなたさん
久し振りに一緒に飲もうよ
あなた
私は構わないが…
最近飲んでいないしな
樋口一葉
あなたさん!
しかし彼は探偵社の…!
太宰治
おや?何か不満かい?
あなた
少し飲むだけだ。
首領も許してくれるだろう
あなた
だが、先に彼等を運ぼう
あなたは倒れている敦を担ぐ
あなた
太宰はその二人を頼む
太宰治
…あなたさんも変わったね
あなた
何を、私は昔から優しいだろう?
太宰治
ははっ、あなたさんのそういう所、
最高だよ
あなた
では、道案内を頼む。太宰
太宰治
任せてください、女帝様___。
作者
作者
あなたちゃんの性格好きなんだ(
作者
作者
太宰さんも芥川もあなたちゃん信者みたいなもんですよ()
作者
作者
バイハム〜

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