
第22話
21
ここがどこなのかも分からないし、スマホも充電切れでみんなと連絡もつかないんじゃどうしようもない。
「みんな心配してるだろうな……特になっちゃん」
途方もなく歩いていると、どこかの川沿いの道に出た。
川の向こうの側には京都の街が広がっている。
「……きれい、だな」
──── 丁度4歳の時、京都で迷子になって
お母さんのことばが頭の中に蘇ってきた。
「これじゃ私、4歳の時と何も変わらないじゃん……」
自分の情けなさと知らない街に1人という不安感から涙が出てきた。
「……っ…グスッ……ッ」
「どうか、しました?」
1人のユーザーが応援しています
作者を応援しましょう
シェア&お気に入りしよう!
この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!