
第4話
3
「今日のクラスルームは来月の16から19にかけてある修学旅行の班決めをするべと思う、班は男女3人ずつの6人な。そのあとは係の割り振り、部屋決めとかな。お前らももう高2だから何も言わなくてもスムーズに決められるべ、はい、始め。」
担任の言葉を合図に、クラスメイトが徐々に動き出す。
それを見て、私も席を立った。
「なっちゃん、ちーちゃん同じ班になろ?」
既に集まっていた2人に声をかける。
「当たり前だべ?」
「もちろんだよ、実生ちゃん!」
2人の言葉に思わず頬が緩んだ。
「あとは…男の子だよね?」
「男子はもう決まってるわよ……ほら」
なっちゃんの視線を追って振り向くと、
「お〜い!同じ班になるべ?」
「女子って集まるの早いよね」
「………」
いつも男子メンバーがこっちに向かって歩いてきた。
「やっぱりこのメンバーになるよね」
と、呟くと
「なんだよ〜、みつ!俺と一緒じゃねぇとお前が寂しがるべ?」
と、はる、こと安藤春希 アンドウ ハルキ がそう言って私の頭をグリグリとしてきた。
「はる、痛いよ!」
「撫でてやってんだろ〜?」
いや、これは撫でるって言わない。
雑!!扱いが雑すぎる!!
「こら春希、その辺にしといたら?乱暴してたら実生に嫌われちゃうよ?」
春希の手を止めてくれたのは、
このいつめんグループの中のお母さん的存在の
佐藤 優都 サトウ ユウト
私の学校出の第2の母でもある。
ちなみに1番はなっちゃん。
「ありがとう、優都…そうだよ!嫌いになってやるから!!」
「は、はぁ!?べ、別に!?みつに嫌われたって俺はなんともねぇけど」
「…………動揺し過ぎ」
「た、大志までなんだよ!!動揺なんてしてねぇよ!!」
村重 大志 ムラシゲ タイシ
普段は口数が少ないけど、いざって時にメンバーを引っ張ってくれる系男子。
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