第26話

実梅
34
2022/03/13 11:44
……実梅が赤く染まって倒れていた
桜
み、うめ………
投げ出された腕は力を無くし、
溢れ出た血は実梅が死んだことを表している
瑠偉斗
瑠偉斗
あら、
志津香
志津香
やってしまいました、すみません
メイドは謝っているが
心がこもっていないように感じる
小金
小金
実梅!!!
小金は慌てたように実梅に駆け寄る
止めようとしたが、驚きで体が動かなかった
実梅
実梅
………
僕も少しずつ実梅に寄る
近づくと頭から血を流しているのが見えた
……体には数々の打撲痕が見える
まるで誰かに殴られたような痕だ
手首に親指を当ててみるが、脈が感じられない
……本当に死んだんだ、実梅は
葵
実梅ぇー………
僕の後ろにいた葵は、顔をおおって泣いている
小金は実梅が死んだなんて信じられない
とでも言いたいような顔をしている
瑠偉斗
瑠偉斗
残念ですね
桜
……お前ッ
頭に血が上るのが感じられる
こんなに憎悪を感じたのは初めてだ
そこから僕の記憶はあまり残されていない
銀音
銀音
ーーー!!!
銀音
銀音
桜!
桜
ッ!
女子の声と体の痛みで意識が戻った
体にはたくさんの血がついている
これは僕の血か?
それとも敵の血か?
体が痛いから僕の血だろう
透明な瑠偉斗
透明な瑠偉斗
やれやれ
近くから聞こえた瑠偉斗の声
どこにも見当たらないから透明になっているのだろう
柊
しっかりしろよ
骨張った体、高い身長
柊がそこにいた
ということは、もう夜なのだろう
桜
…ごめん
銀音
銀音
そういう時は、ありがとうでしょ?
女子はそう言うと、優しく肩を叩いた
体の痛みはもう消えた
ここからが、最終決戦の最終決戦だ
すみません、長くなってしまって
ケリがつかないのでそろそろやめます
なんの進展のない戦いばかりで本当にすみません

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