自分が救助に行くことを伝えるためにチャット
をする。肘当てを使い、4割に間に合うように
ロケットチェアへと近づく。ハンターに見つか
らないよう慎重に。
だんだん心音が早くなる。やはりリッパーはキ
ャンプをしているようであった。存在感が溜ま
ったリッパーは透明だからどこにいるかわかり
づらい。ステインを見てリッパーの位置をだい
たい特定し、救助しようと近づく。
シュッっと音がして、霧の刃が飛んでくる。俺
はそれをくるりとかわす。どうやらリッパー
は、勢い余ってロケットチェアにケバブしてし
まったようだった。しめた!今のうちだと思い
トレイシーの救助をする。
と再びチャットを打つ。危機一髪中だからとい
って、油断してはいけない。リッパーはまだ追
ってきている。そして技師を攻撃しようと振り
かぶった。が、傭兵に肉壁をされてしまった。
トレイシーは「ありがとう」とチャットを打つ
と、その間にどんどんハンターとの距離を離し
ていく。
俺がそう言い放つと、リッパーはトンネルする
のをやめてこっちを追いかけてくる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!