第30話

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2020/10/04 22:45




五月半ば、文化祭の準備に入る.


うちのクラスでは何をやるか丁度話し合いの最中だった.


ある男がオカマバーでもやるかと言い出しクラス中が沸いた.


誰かが京本〜ボトル持ってきて〜とふざけて言った.


まだ声変わりも身長も伸びない僕は女子同然の扱いを受けていた.



こうして文化祭では「オカマバー」をすることになった.


看板には「2年3組 ミラーハウス」の文字が.


男女逆転でバーのようにすることが決まって心が踊る.


学校には姉から貸して貰った黒のワンピースとメイク道具を持っていった.


そして用意を済ませみんなの前に立つ.


『どう、かな?』


すると拍手喝采が起こっていた.


「可愛い!」と女子から声が聞こえる.


目に入ったのは〝しめちゃん〟の相性で呼ばれている可愛らしい女の子、龍花ちゃん.


この子はニコニコしていて笑うと目が細くなる.


艶やかな茶髪の髪が魅力的で羨ましくもあり、好感が持てた.

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