第24話

🦢
1,623
2020/09/30 10:07



「きょも、大丈夫?」


『うん、よくあることだから。』


「ごめん守れたかな俺…」


『うん!かっこよかったよ、すごく。』


慎太郎は照れているのを隠すかのように頬をかいた.


「またなんかあったら頼ってよ。いつまでも親友だから」



そう言って立ち去った慎太郎はヒーローのようで、眩しかった.



でも言えない、言いたくない.


金を要求されていることもクラスで虐められていることも.


親友だからこそ、巻き込みたくなかった.


ジェシーに言おうかも考えた.


でもジェシーは中学生になってから慎太郎同様話すことは少なくなった.


そして何より、ジェシーは町の暴力団とつるんでいるらしい.


その暴力団に助けてもらう手もあったが僕は暴力が嫌いだから、諦めて帰って眠ることにした.



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