あれから中学生になった.
慎太郎とジェシーとは見事にバラバラのクラスになり松村くんも深澤くんも離れてしまった.
だから友達がいなくなったも同然だった.
もともと友達を作らないタイプだったから…
僕が進学したのは『桜第六中学校』だ.
ここは評判がとても悪いが学区などもあってこの学校に行かなければならなかった.
本当に、ずっと一人で生活していた.
席替えをして前にはクラスのボスのような存在の新田くんがいた.
どうも苦手なんだよな…と思いながらもまた一人で教科書を開いた.
うちのクラスはある一人をターゲットにいじめが起きている.
みんな、見て見ぬふり…
そのターゲットが斜め前の新田くんの隣になっていた.
「おい〜三田と隣なんだけど〜」と新田くん.
三田さんはぽっちゃりで黒い肌、そして地味な女の子だ.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。