車に乗り込む
今日は3/1。
最近私の元気のない姿にファンの子たちが私を心配する声が多くなってきた。あれからもう三ヶ月がたとうとしている。時が経つのは早いな…
なんて一人で考えて少し視界がぼやけた
ファンの子たちを安心させないと。と思って携帯を開く
なんの冗談を言っているんだと思ってもう一度携帯に目を落とす
オンニが言った言葉は間違えじゃなかった
何度見ても日付は12/1のまま。
もしかして…本当に…?
ジョンくんに会える………?
さっきまで期待なんてしてなかった。
もういない人に会いに行くなんて…
またオンニが冗談を言って私を元気づけようとしているのだとばかり思ってた
けど…違ったみたい。
いや待て…私なんで3ヶ月も前にいるの?
そんなのおかしい…夢…なの…?
バシッ
夢じゃない…
どういうこと?
私の頭の中は真っ白
その中私は一生懸命過去の今日のことを思い出す。真っ暗な闇の中から今にも消えそうな光の中の一つを覗く。
すると中には笑っている私と
ジョンくん
がいた
二人とも太陽のように眩しく笑っている
そうだ…今日はジョンくんとのペアルック撮影だ
なんて考えていると少し顔が歪む
それを見たオンニが
オンニの優しさに触れて目の奥がツンとする
ピロン
私の携帯がなった
携帯に目を向けると
その言葉に私の心臓はうるさいくらい鳴った
前にもこんなメッセージが来ていた
それを思い出すと会いたかった気持ちが
もっともっと大きくなるのがわかった
そう返事を送るとすぐに既読がつく
このやり取りだって2回目なのに
すごく楽しく感じた
なんて言ってるけど私は過去に負けちゃって一日中ジョンくんの横から離れてはいけないと言われてずっとジョンくんに付きっきりだった。まるでカップルみたいに
嫌ってわけじゃないんだけどなんか…照れくさい
それからオンニは少し車のスピードを早めた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。