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2018/11/02

第1話

「道標」の始まり
「今はどうしているんだろう?」

そんな事を考える度、
未玖は次第に、悩みを深くする。
エスト
エスト
お母さん…大丈夫?
未玖
未玖
あ、うん…大丈夫だよ♪
心配をかけさせたと感じたのか
未玖の顔が少し下を向いた。
仮にも、未玖はエストロニアの「母」である。


「時を司る御子」として目覚めた
エストロニアの母は、
「時を司る神」である未玖だ。
エスト
エスト
ほんとに?お母さん…
たまに信じれない時もあるし…
えーっと…何するんだっけ…
未玖
未玖
あ、そういえば…ちゃんと
説明してなかったね。
これから、どうするのか…
未玖は少しずつ、前を見据えながら
エストロニアと目的を確認する。

それしか、できなかっただろう。
未玖
未玖
うちが探してる人は、
夢月 楓っていうの。
最近は、全然会ってないんだよね…
エスト
エスト
夢月家って、「夢」や「幻」を
司るっていう人の事じゃなかった?
そんな人と関係性あったんだ…
エストロニアも、
夢月家の事は分かっていたらしい。
それが分かっただけでも、未玖としては充分だった。


「夢月家」は、珍しい存在である。

「夢」や「幻」を司る、唯一の存在。
司ると言う点が一致した影響か、
未玖と楓の関係は普通の友人とさほど変わらない。

だがしかし、楓の行方は知れていない。
未玖
未玖
楓くんは「魔法使い」や
「巫女」になろうとしていた。
でも、夢月家だからできなかった。
エスト
エスト
夢月家だからできなかった…
ってどういう事?
実力がないわけじゃないんだよね?
未玖
未玖
そう。実力はあった。
魔法使いになってれば、
今頃は月神しゃん達とも渡り合える。
けど、「夢月家」である事が
それを許してなかった。
「夢月家」の人物は、
他の職になる事を許されないから…
正確に言えば、「夢月家」の人物は、
他の職の対象にはなれない。
エスト
エスト
…そんな…っ!酷すぎるよ!
楓の真実を知り、
エストロニアの表情が少し悲しみに変わる。

月詠に一番大切なのは「優しさ」だ。
その事を未玖は理解している。

未玖は、エストロニアの最初の旅である
「未玖を探す旅」の時に、
エストロニアを月詠の後継者に
選んだあの時を、微笑ましく思った。



未玖の母だった「月詠」が、そうだったように。
未玖
未玖
さ、行こっか!
もっともっと、教えてあげるから!
エスト
エスト
…うん!
お母さんである未玖の探し人なら、
尚更立ち止まる事はできない。


そう思ったエストロニアは、
未玖を追って、駆け出していった。


これが、エストロニアの「道標」の始まりだ。